新幹線長崎ルート建設費 「上振れ」現時点で否定 武雄温泉-長崎

 北陸新幹線金沢-敦賀の建設費が再び上振れしたことに関し、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は11日、建設中の九州新幹線長崎ルート武雄温泉-長崎については「工事のピークは過ぎている」として現時点では上振れはしないとの認識を示した。
 ただ、北陸新幹線の建設費が約2880億円増えたことで、整備方式が決まっていない未着工区間の新鳥栖-武雄温泉を含めた財源論議に影響が出る可能性も出ている。
 与党は北陸新幹線と長崎ルートの財源論議を一体的に進めてきた経過があり、長崎県関係者の一人は「2022年秋の暫定開業は大丈夫と思うが、その後の本格開業に向けた財源をどうしていくのか。整備新幹線の全体の財源が決まっている中で大変な問題だ」と話す。国土交通省は長崎ルートへの影響を「現時点で予断を持っては言えない」としている。

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