近年、想定を超える大雨による河川の氾濫や土砂災害、地震が全国で発生し、広範囲に甚大な被害を及ぼしています。
本町では、幸いにもこれまで大規模な洪水や巨大地震に見舞われていませんが、大雨による災害と「黒松内低地断層帯」の影響による大地震はいつ起きてもおかしくありません。
町ではこうした状況を踏まえ、今年度、これまでの「洪水ハザードマップ」を「黒松内町防災ハザードマップ」として全面改訂しました。
今回は「黒松内町防災ハザードマップ」の中から特に重要なポイントについて御紹介します。
新しいハザードマップを活用して日頃から防災意識を高め、自然災害から「命」を守りましょう。
◆主な変更点
(1)降雨の想定の変更主な変更点
防災ハザードマップでは水防法の規定に基づき、1千年に1回程度降る大雨(朱太川で24時間に351mmの雨量)により氾濫した場合に想定される浸水区域と浸水深を示しています。
(2)様々な災害を想定
改訂前は洪水のみの内容でしたが、防災ハザードマップでは、地震や土砂災害、風雪など様々な災害を対象としています。
(3)支流7河川を追加
防災ハザードマップでは朱太川に加え支流7河川(五十嵐川、中の川、添別川、黒松内川、オサナイ川、熱郛川、後志来馬川)で想定最大規模の大雨が降った場合の浸水区域を追加しました。
◎最大規模(1千年に1回程度)の大雨が降った場合、役場本庁舎では約3m(1階天井付近まで)の浸水が想定されています。
◆黒松内低地断層帯とは
「黒松内低地断層帯」は寿都湾から内浦湾にかけて分布する活断層帯で、30年以内に地震が発生する確率が2%から5%以下と予測されています。
これは、国内で約200ある断層帯のうち、巨大地震が発生する可能性が高い順から20位、道内では1位で、震源が浅い場合、最大震度7の地震が予想されています。
このような断層帯の近くで生活していることを意識して、自宅などでの地震対策を進め、将来起こり得る大地震に備えましょう。
防災ハザードマップの8ページに家の中や周囲の地震対策、家具の転倒や落下防止のポイント、地震直後に気を付けることが掲載されていますので参考にしてください。
◆浸水区域及び浸水深を確認しましょう
防災ハザードマップの14ページ以降に各地区の洪水ハザードマップを掲載しています。
河川の氾濫等によって生じる浸水区域や深さを色で示しているほか、浸水深の目安も記載しています。
お住まいの地域や自宅がマップ上のどのあたりにあり、浸水区域内であれば、最大何m程度浸水するかを確認してください。
また、浸水区域外であれば浸水しないというわけではありません。自宅付近の小河川でも氾濫が起こる場合がありますので安心せず洪水に備えましょう。
◎各地区の浸水深の目安を5段階の色で表示しています。
◆避難のタイミング
命を守るためには避難するタイミングが重要です。住民がとるべき行動を直感的に理解できる指標として5段階の「警戒レベル」が導入されています。
警戒レベル1及び2は気象庁が発表し、警戒レベル3以上は町が発令しますが、必ずしもレベル1から5の順番で発表されるとは限りません。
町から警戒レベル3もしくは4が発令されたら速やかに避難準備又は避難を開始してください。

◆説明会を随時開催します
今回御紹介した「ハザードマップの改訂」について、町では5名以上の団体やグループを対象に個別の説明会を行っています。
町総務課防災担当が伺って、直接説明しますので、希望される団体、グループは左記までお気軽に御連絡ください。
なお、説明会の開催を希望される場合は、事前に各戸に配布した「黒松内町防災ハザードマップ」を御持参いただくようお願いします。
◎10月1日から各地区を対象に行った「出前町長室」でも地区の皆さんへ「ハザードマップの改訂」についてお知らせしました。