九州・長崎IR安全安心ネットワーク協議会 準備会設置 情報を共有

九州・長崎IR安全安心ネットワーク協議会準備会の初会合=佐世保市早岐1丁目、早岐地区公民館

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致を巡り、長崎県は11日、官民でギャンブル依存症などの対策を講じる「九州・長崎IR安全安心ネットワーク協議会」の準備会を設置した。同日夜、佐世保市内で初会合を開き、同市のハウステンボスへのIR整備を見据え、地元などの関係団体と情報を共有して対策を検討する方針を決めた。
 準備会は、長崎大学病院、県警、市東部7地区の自治協議会、市PTA連合会、早岐地区連合防犯協会、早岐地区暴力追放運動推進協議会の代表12人で構成。IR整備で課題となる▽依存症▽青少年健全育成▽治安維持▽組織犯罪-について2対策部会を置き、県が事務局を担う。
 初会合では、三川内地区自治協議会の横石政夫会長を準備会会長に選出。2021年度に県が選定するIR事業者を準備会に加えるほか、国からIR区域として認定された場合、協議会へ移行するスケジュールを確認した。横石会長は「準備会にはIRに慎重な考えを持つ団体も参加している。日本を代表する安全安心な町をつくるため、いろいろな立場から意見を寄せてほしい」と話した。
 準備会では県精神医療センターの大塚俊弘院長が、ギャンブル依存症の仕組みや対応などについて講演した。

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