事前応募と入れ替え制で三密回避 関東鉄道の「車両基地イベント」に300人集う

車両基地に並んだ関鉄の気動車 写真提供:関東鉄道
軌道自転車の体験乗車に歓声が上がる 写真提供:関東鉄道

関東鉄道は11月3日、茨城県常総市の水海道車両基地を一般公開、事前の応募で選ばれた300人が車両展示や30tクレーンによる車両吊り上げ、軌道自転車への体験乗車などを楽しんだ。

10月14日の「鉄道の日」後に開催する「水海道車両基地一般公開イベント2020」で、例年1000人以上が参加する人気イベントだ。コロナ禍の2020年は従来の自由来場制を見直して事前応募制とし、来場者を3回入れ替え制1回100人、全体で300人に抑えた。通常のイベントでは水海道駅発着で運行するアクセスバスも取り止めた。

車両基地は水海道―小絹間にあり、来場者向けに水海道発9時台から12時台まで3本の車両基地行き特別列車を運転。見学時間を約2時間に限定するとともに、各回入れ替えて感染拡大防止を図った。

来場者で目立つのが気動車ファン。関鉄にはかつて電車運転の話もあったが、茨城県石岡市の気象庁地磁気観測所に影響することから電化を見送った。JR常磐線取手以北とつくばエクスプレス(TX)守谷―つくば間が交流電化なのも、直流電流による影響を回避するためだ。

一昔前は国鉄からの譲渡車が主力だった関鉄、最近は自社発注の新車で統一されており、イベントでは鉄道の存在感をアピール。バス車体への落書きコーナーでは、「コロナが早く終わりますように」などの記載が見られた。

文:上里夏生

© 株式会社エキスプレス