CS第1戦の鍵を握るのは誰だ? “3冠”千賀と“鷹キラー”美馬を得意とするのは…

ロッテ・美馬学(左)とソフトバンク・千賀滉大【写真:荒川祐史】

千賀は目下40イニング連続自責点なし、美馬は対鷹5勝1敗と好相性

ソフトバンクとロッテが戦う「パーソル クライマックスシリーズ パ」は14日、ソフトバンクの本拠地PayPayドームで第1戦を迎える。ソフトバンクは今季投手3冠に輝いた千賀滉大投手、ロッテは対ソフトバンクに相性の良い美馬学投手が初戦の先発マウンドを託された。

千賀は今季リーグトップの11勝をマークし、最多勝、最多奪三振、最優秀防御率のタイトルを獲得。特にシーズン終盤は圧巻の投球を続け、9月29日の楽天戦の初回に1点を失ってから、40イニング連続で自責点なしとしている。対ロッテ戦は今季3試合で2勝1敗。8月18日の対戦では7回途中6失点で負け投手になっているが、10月28日、11月4日と終盤の2試合は共に8回無失点で勝ち投手となっている。

一方の美馬は今季19試合に先発して10勝をマーク。移籍1年目で3年ぶりの2桁勝利をマークした。ソフトバンク戦には7試合に先発して5勝1敗と、今季の勝利数の半分をリーグ優勝を果たした相手から稼いだ。楽天時代の昨季もソフトバンクを得意としており、球界を代表する“鷹キラー”。10月29日の対戦では7回1失点、11月5日も8回途中1失点と好投している。

千賀対美馬という顔合わせで投手戦は必至となりそうな第1戦。両先発がどれだけ相手打線を封じ込めるか、裏を返せば、どちらのチームが相手の先発を先に攻略できるか、が重要な鍵を握りそうだ。

では、両チームで相手先発を攻略する“急先鋒”となりそうなキーマンは誰か。打席数こそ少ないが、今季の対戦成績から探ってみよう。

千賀を得意とする荻野と井上、美馬を打っている柳田と周東

千賀と対峙するロッテ打線で千賀との相性が良いのは荻野貴司外野手、そして井上晴哉内野手。荻野は5打数3安打を放ち、千賀と対戦した直近2試合はどちらも安打を放っている。井上は4打数2安打。ただ、直近2試合は対戦していない。また菅野剛士外野手も6打数2安打と対戦成績は悪くない。

マーティンも4打数2安打としているが、怪我で離脱しており、残念ながら不在だ。一方で中村奨吾内野手や田村龍弘捕手、清田育宏外野手らは対戦成績は芳しくない。リードオフマンを任されるであろう荻野が先陣を切って出塁し、なんとか得点に繋げたいところだ。

一方で、今季、美馬に苦戦を強いられてきたソフトバンク打線で、相性が良いのは周東佑京内野手と柳田悠岐外野手。柳田は22打数8安打、打率.364、周東は17打数6安打、打率.353と高打率を残す。

また打席数は少ないが、長谷川勇也外野手が3打数2安打と、美馬を打っている。思い切ってスタメンでの起用もあるか。逆に松田宣浩内野手や甲斐拓也捕手、中村晃外野手らは美馬との相性はさほど良くない。こちらも1番に入る見込みの周東が出塁し、柳田が返すという理想の展開に持ち込みたい。

ソフトバンク、ロッテ共に、投手陣に長所がある。特に救援陣は共に強力で、6回までにリードを奪えば、勝利の可能性が高まることだろう。ソフトバンクに1勝のアドバンテージが与えられて迎える第1戦。ソフトバンクが一気に王手をかけるか、ロッテがタイに持ち込むか。注目の第1戦は13時試合開始だ。(Full-Count編集部)

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