吉村和弘、“常勝軍団”東京アートで戦う覚悟「僕が勝てばチームは勝てる」

<2020年度後期日本卓球リーグ熊本大会 2020年11月11日~11月15日 熊本県立総合体育館>

14日、後期日本卓球リーグ熊本大会は4日目を迎え、男子1部では第4試合が行われた。2019年の実業団5タイトルのうち4つを獲得した東京アートが試合に臨み、日鉄物流ブレイザーズをマッチカウント3-1で打ち破り、前半戦の成績を3勝0敗1分とした。

成長続ける吉村和弘

東京アートは、1番に吉村和弘を投入し、松下海輝(日鉄物流ブレイザーズ)と対戦した。吉村は、2019年の全日本選手権で松下に敗れていたが、今回はゲームカウント3-1でリベンジを果たした。勢いに乗った東京アートはそこから吉田海偉、高木和卓が連勝し、マッチカウント3-1で日鉄物流ブレイザーズを下した。

写真:吉村和弘(東京アート)/撮影:ラリーズ編集部

東京アートの指揮官・大森隆弘監督は、吉村の勝利がポイントだったと語る。「吉村和弘がシチズン戦で負けて、(日鉄物流ブレイザーズ戦は2019年の)全日本で負けている松下海輝と当たった。吉村和弘の立て直しがポイントだったが、しっかり勝ち切ってくれた。次もいい試合をしてくれると思う」と吉村のプレーに目を細めた。

吉村本人も自身の役割を自覚し「高木和(卓)さんも吉田(海偉)さんも頼りがいのある選手なので、僕が勝てばチームは4-0か3-1で勝てる」と覚悟を持ってプレーしている。

写真:2番シングルスで勝利した吉田海偉(東京アート)/撮影:ラリーズ編集部

「シチズン戦は酒井とやりたくなくて、日鉄物流戦も松下さんとやりたくないところを1/4で引いちゃって嫌だった。酒井に負けていつもなら気持ちが落ち込むところが、逆に燃えて今の試合に臨めた。そこは自分が成長したところかなと思います」。歴代最多15回の年間優勝を誇る常勝軍団・東京アートで、24歳吉村は成長を続ける。

全勝の協和キリンを追いかける展開

その他の試合では、協和キリンが日野自動車キングフィッシャーズに3-1勝ちで4戦4勝、愛知工業大学がシチズン時計に4-0勝ちで3勝0敗1分となっている。

東京アート主将の高木和卓は、「(日鉄物流ブレイザーズ戦は)負けたらほとんど優勝がない状態だったので、みんな競りながら3-1ですけど、勝ててよかったです。最終日の最後までわからない形を作りたい。15日の(協和キリンとの)直接対決まで、我慢して勝っていきたいです」とコメント。

写真:3番シングルスで勝利した高木和卓(東京アート)/撮影:ラリーズ編集部

東京アートの大森監督は、「まだ自力優勝がなくなったわけではないので、1戦1戦頑張っていきたい」と残り3試合に向け意気込んだ。

男子1部 4試合目

〇東京アート 3-1 日鉄物流ブレイザーズ

写真:ゴールド選手として日鉄物流ブレイザーズでプレーする田添健汰/撮影:ラリーズ編集部

〇吉村和弘 3-1 松下海輝
〇吉田海偉 3-1 藤村友也
〇高木和卓 3-1 定松祐輔
上江洲光志 0-3 〇田添健汰

〇協和キリン 3-1 日野自動車キングフィッシャーズ

〇渡辺裕介 3-0 岩崎栄光
平野友樹 2-3 〇船本将志
〇硴塚将人 3-0 皆川朝
松平賢二 3-1 田中博巳

〇リコー 3-1 原田鋼業

〇高取侑史 3-1 中村廉
有延大夢 3-1 松浦佑紀
〇郡山北斗 3-1 中林滉貴
山本勝也 2-3 〇横山輝

〇愛知工業大学 4-0 シチズン時計

写真:苦しみながらも勝利した木造勇人(愛知工業大学)/撮影:ラリーズ編集部

〇木造勇人 3-2 酒井明日翔
〇髙見真己 3-0 三部航平
田中佑汰 3-1 御内健太郎
松山祐季 3-2 笠原弘光

文:ラリーズ編集部

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