聖福寺に龍馬の胸像建立 15日除幕式 一般公開

 長崎市の風頭公園などに設置されている坂本龍馬像などで知られる同市の彫刻家、故山崎和國さん(2018年6月、83歳で死去)が手掛けた龍馬の胸像が、龍馬ゆかりの聖福寺(玉園町)に設置される。費用はクラウドファンディングなどを活用。龍馬の誕生日で命日の15日に支援者らと奉納・除幕式を開いた後、一般公開する。
 市民有志でつくる「長崎・聖福寺に坂本龍馬像を建立する会」(柴崎賀広会長)企画。胸像は山崎さんのアトリエで保管されていた作品の一つで、山崎さんと親交があった柴崎会長が遺族から活用を託された。
 同寺は1867(慶応3)年5月、龍馬率いる海援隊の船と紀州藩の船が衝突した「いろは丸事件」の談判が開かれた場所。龍馬に関する歴史や寺の老朽化などに関心を持ってもらおうと、設置場所に決めた。クラウドファンディングでは目標の50万円を上回る82万円が寄せられた。
 柴崎会長は10日、長崎市内で会見を開き、建立への経緯や山崎さんとの思い出などを紹介。柴崎会長は「山崎先生は、龍馬のたくましさの表現にこだわっていた。思いが込められた像を、龍馬ゆかりの地に設置できうれしい」と述べた。
 奉納・除幕式は関係者のみで実施。山崎さんの作品はこのほか旅館や料亭、公共施設などに寄贈された。

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