エンゼルスの新GMがやるべきこと 先発ローテ確立など5項目

メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンは日本時間11月15日、「エンゼルスのペリー・ミナシアン新GMがやるべきこと」として5つの項目をピックアップした。エンゼルスはマイク・トラウトが9年連続でMVP投票5位以内にランクインしているにもかかわらず、その期間中にポストシーズンへ進出したのは1度だけ(2014年=地区シリーズでスイープ負け)。ミナシアンはチームの課題を解決し、トラウトを再びポストシーズンの舞台へ連れていくことができるのだろうか。

サイモンが挙げた5つの課題は「先発ローテーションの確立」「ブルペンの戦力アップ」「打線の穴埋め」「大谷翔平の起用法の確立」「アルバート・プーホルスの契約満了後に向けた準備の開始」だ。先発ローテーションはディラン・バンディ、アンドリュー・ヒーニー、グリフィン・キャニングの3人に加え、復活を期待される大谷がいるものの、質量とも不足している。サイモンはフリーエージェント市場のトレバー・バウアー、トレード市場のランス・リン(レンジャーズ)という2人の大物のほか、ジェイク・オドリッジ、ホゼ・キンターナらの名前を解決策として挙げた。

ブルペンでは今季マイク・マイヤーズが見事な活躍を見せたものの、明らかに戦力が不足している。リアム・ヘンドリックス、ブラッド・ハンドといったトップクラスのクローザーのほか、トレバー・メイ、ジェイク・マギーといった奪三振率の高いリリーバーなどが獲得候補に挙がる。打線はデービッド・フレッチャーと二遊間コンビを形成する内野手、投手陣を支える正捕手などが補強ポイント。前者については2年連続ゴールドグラブ賞のコルテン・ウォン、後者については予算の制約上、マックス・スタッシと併用できるベテラン捕手の獲得が理想的だろう。

大谷は今季、投打両面で期待に応えられなかったが、エンゼルスは来季も二刀流を継続させる方針だ。ただし、サイモンは「もう一度故障が発生すれば、フルタイムの野手という役割に転向させられる可能性がある」と指摘する。ミナシアンは大谷がチームに最も貢献できる方法を模索し、必要であれば投打どちらか一方に専念させるという選択をしなければならないかもしれない。そして、プーホルスの10年2億4000万ドルという巨額の契約が来季いっぱいで終了する。すでにジャレッド・ウォルシュの台頭で戦力的な穴は埋まっており、プーホルスの年俸分の予算が純粋に浮くのはミナシアンにとって朗報だ。

エンゼルスは多くの課題を克服し、2014年以来となるポストシーズン進出を成し遂げることができるのか。まずは今オフ、ミナシアンの手腕に注目したい。

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