ア・リーグ王者のレイズ キアマイアー&スネル放出の可能性も

「タンパベイ・タイムズ」のマーク・トプキンによると、今季アメリカン・リーグ王者に輝いたレイズが年俸総額削減のためにケビン・キアマイアーやブレイク・スネルといった高額年俸選手の放出に動く可能性があるようだ。レギュラーシーズンとポストシーズンで入場料収入を得られず、収益分配制度による分配金も受け取れない見込みのため、今季と同レベルの年俸総額を維持できない可能性が高いという。レイズの主力選手がトレード要員となれば、移籍市場の動きにも大きな影響を与えそうだ。

エリック・ニアンダーGMは今オフのロースター編成について、「フレキシブル」に動く必要があるとの見通しを明らかにしていた。この言葉には予算上の制約に対応した動きも必要、という意味合いが込められていたのだろう。トプキンはロースターの40人枠を見渡すなかで、チーム最高年俸の2選手に注目。来季年俸が1150万ドルのキアマイアーと同1050万ドルのスネルをトレードによる放出候補として挙げた。

キアマイアーは2022年まで(球団オプションを含めると2023年まで)、スネルは2023年まで契約が残っており、保有可能期間の長さも他球団にとって魅力となるだろう。トプキンはこの2選手が放出候補となれば、ジョージ・スプリンガーを中心とする中堅手市場、トレバー・バウアーを中心とする先発投手市場に大きな影響を与えることになると指摘する。

年俸調停権を有している選手のなかでは、今季打率1割台の不振に苦しんだハンター・レンフローの年俸が400万ドル前後まで上昇することが予想されている。レンフローはランディ・アロサレーナの台頭もあってポストシーズンでは出場機会を減らしていたため、来季の契約をオファーされずにノンテンダーFAとなることを予想する声もある。

また、キアマイアーとスネルが本当に放出されるのであれば、現在チームに所属している選手のなかでは筒香嘉智が最高年俸(700万ドル)となる。メジャー1年目の今季、打率1割台に終わった筒香だが、来季は同レベルの成績では許されない。2年契約の2年目となる来季はメジャーリーガーとしてのキャリアを懸けた重要なシーズンとなることは間違いない。

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