新型コロナ禍での避難訓練 島原の地域住民や小中学生ら参加

段ボールを使った間仕切りや、ベッドの組み立てを体験する児童ら=島原市中原町、市立三会小体育館

 長崎県島原市はこのほど、同市三会地区で、新型コロナウイルス禍の中、地震による津波災害発生を想定した防災避難訓練をした。地区内の小中学生や保育園児計403人も、地域住民とともに実践的な訓練として取り組んだ。
 訓練は毎年、市内を4地区に分け持ち回りで開催。市のほか、警察や消防、陸上自衛隊など計22機関の関係者と全31町内会の住民ら計約1290人が参加。この日は休日だったが、小中学生は登校日扱いで参加した。午前8時45分ごろ、有明海を震源とするマグニチュード(M)7規模の地震が発生し、市内では震度6強を記録。沿岸部に津波警報が出たとの想定で実施した。
 住民らは、徒歩で最寄りの一次避難所26カ所にそれぞれ集合した後、自衛隊の誘導、搬送などで指定避難所4カ所に移動。指定避難所の一つ、市立三会小では、小型無人機ドローンを使いリアルタイム映像を災害対策室に伝送。避難所の情報の集約や共有を図る手順の確認などもあった。
 同校6年生約50人らは、新型コロナ感染症防止のための段ボールを使った間仕切りや、ベッドの組み立てを体験。堀川芳伸君(11)は「1回組み立てるとすぐ慣れる。もしものときは、同級生や大人にも教えることができそう」と話した。

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