東武鉄道 100系 500系 6050型 8000型 20400型 合計23本に鹿笛を設置、時速48km/h以上で400m先まで超音波警告

「相互直通する野岩鉄道・会津鉄道線内を含め、2017年4月~2020年3月の3年間で、鹿と接触した事故が85件。そのうち約8割の67件が日光線 新栃木駅以北」

「直近3年間の列車と鹿の接触事故の発生件数の内79%が日光線新栃木駅以北で発生、佐野線・東上線北部でそれぞれ10%発生しており、特に10月~1月に多く発生している」

そう語る東武鉄道は、11月13日から、日光線・佐野線・東上線を行く一部車両に鹿との接触事故を防止する鹿笛(しかぶえ)を設置し始めた。

鹿笛は、時速48km/h以上の速度になると人には聞こえない超音波が約400m先まで発し、鹿に列車接近を警告する。

今回は、先頭車両の前面下部に2種類の異なる音量・周波数の超音波を発生させる笛を2個設置する。

鹿が線路内から退避し、鹿との接触事故を減少させることができることを見込む。

鹿笛を設置する車両は、日光線を走行する100系、500系、6050型、20400型の20本と、佐野線・東上線北部を走行する8000型の3本。合計23本(100系3本、500系3本、6050型8本、20400型6本、8000型3本)

いっぽう、同じエリアで鉄道網をはるJR東日本も対策を講じている。JR東日本 盛岡支社管内では、列車と動物との衝突事故がたびたび発生していることから、釜石線と山田線で、ライオンの糞から抽出した成分を含む忌避剤の散布をはじめ、さまざまな衝突防止対策を実施してきた。

列車と動物が衝突し、その動物が逃走した場合などもふくめ、復旧へむけておおむね15分前後で対応。高速走行列車や貨物列車が走る東北本線は遅延が30分を超えたケースもあるという。

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