議会庁舎内 進む禁煙化 群馬県議会と33市町村議会が喫煙所撤去

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 受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が本年度に全面施行されたのを受け、群馬県の地方議会の庁舎を屋内禁煙とする動きが進んでいる。議会は分煙対策を徹底すれば屋内に喫煙所を設置できるが、群馬県と前橋市議会は4月までに喫煙所を撤去。この2年ほどで禁煙にした議会も多く、上毛新聞のまとめでは県議会と33の市町村議会の庁舎が屋内禁煙となっている。一方、高崎、安中両市議会には喫煙所がある。専門家や関係者からは「撤去すべきだ」「問題ない」と賛否両論が出ている。

◎法的に問題なしも…「自主的に屋内禁煙すべき」の声

 県議会は3月まで共有スペースや議員控室で一部喫煙できたが、受動喫煙を防ぐ改正法の趣旨を考慮し、4月から屋内禁煙とした。前橋市議会にも喫煙所があったが、「分煙対策の設備のために新たに費用をかけるべきではない」として、同月から禁煙とした。

 改正法が一部施行された昨年、役場庁舎が原則敷地内禁煙となったため、喫煙所を設けていた伊勢崎、藤岡の両市議会や一部町議会は議会部分も役場と一体とみなして禁煙とした。

 高崎市議会は4月以降も継続して喫煙所を設置する。ある市議は「以前からあるのでそのままになっている」とする一方、「撤去すべきだ」と訴える市議もいる。同法完全施行に当たり、換気扇を増設して分煙を徹底したという。

 同市の昨年度のたばこ税収は約23億円。同市議会には8月、高崎たばこ販売協同組合から、受動喫煙防止のため、同税を活用した公共喫煙場所の整備などを求める陳情があった。

 日本禁煙学会(東京都)によると、全国に60ある中核市の市議会で、4月時点で屋内で喫煙が可能なのは高崎を含め6市議会。同学会は「公共性の高い議会は自主的に屋内禁煙とすべきだ」と呼び掛ける。

 安中市議会は昨年までに喫煙所をいったん撤去したが、法的に設置可能であることを確認した上で、9月に再設置している。

 受動喫煙の防止を訴える高崎健康福祉大の東福寺幾夫教授は議会内の喫煙所について「法的には問題ない」としつつ、「議員は世の中をリードする立場。積極的に禁煙に取り組んでほしい」と話している。

 改正健康増進法 昨年7月から学校、病院、役場などは敷地内禁煙となった。対策をすれば屋外喫煙所を設置できる。今年4月から議会や飲食店、事務所などは屋内禁煙の対象。排煙などの基準を満たし、標識を掲示すれば喫煙専用室を設置できる。役場庁舎内に議会がある場合、機能や利用者が明確に分かれていれば議会は後者の扱いとなる。