殿堂入り監督の93歳・ラソーダが入院 ドジャースが公式発表

ドジャースは日本時間11月16日、殿堂入り監督のトミー・ラソーダ(93歳)がカリフォルニア州オレンジ郡の病院に入院していることを発表した。ドジャースによると、ラソーダは集中治療室に入ったあと、安静に休んでいるという。ラソーダが入院した理由は明らかにされておらず、ドジャースは療養中のラソーダとその家族のプライバシーを求めた。ラソーダは1997年にベテランズ委員会の選考によりアメリカ野球殿堂入りを果たし、殿堂入りした存命の人物としては最高齢となっている。

ドジャースは球団の公式ツイッターを通して「ロサンゼルス・ドジャースの殿堂入りを果たした偉大なトミー・ラソーダがオレンジ郡に入院しています」と発表。さらに、集中治療室で安静に休んでいることを伝えたが、家族からのプライバシーの要求に従って詳細は公表せず、「ラソーダの家族はみなさんの思いと祈りに感謝しています」と述べるにとどまった。

メジャーリーグ公式サイトによると、ラソーダが最後に公の場に姿を見せたのは、テキサス州アーリントンのグローブライフ・フィールドで行われたワールドシリーズ第6戦。ドジャースはこの試合でレイズを破り、ラソーダが監督を務めていた1988年以来32年ぶりとなるワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

ラソーダは選手時代、ドジャースで2年、アスレチックスで1年だけプレーし、メジャー通算26試合(うち6先発)に登板して0勝4敗、防御率6.48を記録。37奪三振に対して56与四球を記録するなど、選手としては大成できず、1960年限りでキャリアにピリオドを打ち、スカウトに転身した。

その後、マイナーの監督やメジャーのコーチを経験し、1976年のシーズン終盤にドジャースの監督に就任。1996年のシーズン途中に引退するまで21シーズンにわたってドジャースの指揮を執り、通算1599勝1439敗(勝率.526)、リーグ優勝4度、ワールドシリーズ制覇2度という輝かしい実績を残した。

野茂英雄のメジャーデビュー時(1995年)に監督を務めていたのもラソーダだった。また、2000年にはシドニー五輪のアメリカ代表監督を務め、決勝でキューバ代表を破って金メダルを獲得している。

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