溶岩ドーム崩壊を想定 避難訓練 長崎県島原・安中地区

最寄りの一次避難所から指定避難所に移動する住民ら=島原市鎌田町

 雲仙・普賢岳の噴火災害で甚大な被害を受けた長崎県島原市安中地区で15日、噴火活動で形成された溶岩ドーム(約1億立方メートル)が地震によって崩壊する恐れがあると想定した防災避難訓練があった。
 2014年から毎年しており、主催は同地区の自主防災会。眉山(写真右奥)の崩壊も想定し、懸念される土砂の移動や崖崩れ、表面剥離の拡大に備えた。
 訓練には全33町内会の住民や市消防団の14~16分団員ら計約500人が参加。住民らは最寄りの一次避難所7カ所にそれぞれ集合し、町内会ごとに消火器を使った初期消火訓練や自力移動が難しい要支援者の家庭を訪問した。子ども3人を連れて参加した同市中安徳町の会社員、野口恵子さん(37)は「年1回訓練することで、改めて防災意識を持つ大切さが実感できた」と話した。

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