広島新助っ人・クロンはエルドレッドの再来? 米メディア太鼓判「すぐにスターになる」

広島と契約したケビン・クロン【写真:Getty Images】

身長196センチ体重115キロ、マイナー通算151本塁打の大砲候補

広島は16日、マイナー通算151本塁打を誇るケビン・クロン内野手、ドビーダス・ネヴァラウスカス投手との選手契約が合意に達したと発表した。球団公式ホームページが伝えた。

27歳のクロンは2014年のドラフトでダイヤモンドバックスから14巡目で指名され、メジャーデビューした19年には6本塁打を放って長打率.521を記録。今季は8試合で17打数無安打にとどまったが、マイナーでは目を見張る成績を残している。14年からの6年間でマイナー通算151本塁打、打率.280、出塁率.348、長打率.529をマーク。特に19年には3Aでリーグ最多の38本塁打を打ち、打率.331、出塁率.449、長打率.777を記録した右の長距離砲だ。

身長196センチ、体重115キロ。一際、大きな体格からフルスイングでスタンドへかっ飛ばす。メジャー、マイナーの実績などを踏まえてイメージが重なるのは、14年本塁打王でNPB通算133発のブラッド・エルドレッドだろうか。エルドレッドも198センチ、122キロとクロンと同じガッチリとした体格。

メジャーとマイナーを行ったり来たりだったものの、10年にロッキーズ傘下3Aコロラドスプリングスで30本塁打、11年にはジャイアンツ傘下3Aフレズノで23本塁打を記録。12年は6月下旬にカープ入りするまで、タイガース傘下3Aトレドで63試合出場、24本塁打と量産した。マイナー通算11シーズンで251本塁打、打率.268、出塁率.336、長打率.546。マイナーでのプレー年数は違うものの、クロンはどこかエルドレッドと似た数字を残している。

メジャー通算118本塁打を誇る兄のCJ・クロンは今オフにタイガースからFAに

これまでにマイナーリーグ公式サイトは「ケビン・クロンがトレードマークのパワーを日本でのキャリアに持ち込むことを目指す」との見出しで特集。ダイヤモンドバックス傘下3Aリノでの通算186試合で60本塁打を放って球団新記録。球団史上3位の202打点をマークしたことを伝え、「キャリアを通して驚くべきペースで本塁打を放った。クロンはそのパワーと性格により、NPBですぐにスターになるはずである。リノとアリゾナの多くのファンたちが世界の反対側から応援する」と日本向きでの性格であることも伝えている。

広島は今季リーグ2位のチーム523得点を記録したものの、リーグ4位タイのチーム110本塁打とやや破壊力に欠けた。19年オフに駐米スカウトに就任したエルドレッド氏が見極めた、自身に似た右の長距離砲が躍動すれば……。来季巻き返しへ、リーグ屈指の強力打線となるに違いない。

ちなみにメジャー通算118本塁打を誇る兄のCJ・クロンも今季13試合出場で打率.190、4本塁打、8打点にとどまり、このオフにタイガースからFAとなった。ポジションが弟ケビンと同じ一塁手というのが難点だが、かつてロッテを盛り上げたリー兄弟のように……。そんな期待も少しだけしておきたい。(Full-Count編集部)

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