2021年殿堂入り投票の対象者発表 最有力は216勝のシリング

アメリカ野球殿堂は日本時間11月17日、2021年の投票対象者を発表した。前回から引き続き投票対象となっているのが14人、今回初めて投票対象となったのが11人、合計25人が今回の投票対象。得票率75%以上で殿堂入りが決定するが、今回は有資格初年度での殿堂入りを果たす選手が現れないことが確実視されており、前回の得票率が70.0%だったカート・シリングが最有力候補と見られている。投票結果は日本時間1月27日に「MLBネットワーク」にて発表される。

前回から引き続き投票対象となっている14人は以下の通り。投票対象となってから最大10年まで挑戦でき、得票率が5%を下回った時点で投票対象から除外されるルールとなっている。括弧内は年数と前回の得票率を表す。

カート・シリング(9年目・70.0%)
ロジャー・クレメンス(9年目・61.0%)
バリー・ボンズ(9年目・60.7%)
オマー・ビスケル(4年目・52.6%)
スコット・ローレン(4年目・35.3%)
ビリー・ワグナー(6年目・31.7%)
ゲーリー・シェフィールド(7年目・30.5%)
トッド・ヘルトン(3年目・29.2%)
マニー・ラミレス(5年目・28.2%)
ジェフ・ケント(8年目・27.5%)
アンドリュー・ジョーンズ(4年目・19.4%)
サミー・ソーサ(9年目・13.9%)
アンディ・ペティット(3年目・11.3%)
ボビー・アブレイユ(2年目・5.5%)

通算216勝、3116奪三振を記録し、ダイヤモンドバックスで1度、レッドソックスで2度のワールドシリーズ制覇を経験しているシリングは、前回の投票で得票率を60.9%から70.0%へ上昇させており、9年目の今回ついに75%のラインを突破することが有力視されている。有資格初年度に有力候補がいないため、ボンズとクレメンスの「ステロイド疑惑コンビ」がどこまで得票率を伸ばすか、ゴールドグラブ賞11度の名遊撃手・ビスケルが一気に殿堂入りラインを超えてくるか、といったところにも注目が集まる。

今回から投票対象となる選手は「不作」と言われているが、以下の11人が投票対象に選出された。10年以内に得票率75%を超えそうな選手は見当たらず、まずは今回、得票率5%を超えることが目標になるだろう。前回まで7年連続で有資格初年度での殿堂入り選手が誕生しており、有資格初年度での殿堂入りが0人なら2013年以来8年ぶりとなる。

マーク・バーリー
A・J・バーネット
マイケル・カダイアー
ダン・ヘイレン
ラトロイ・ホーキンス
ティム・ハドソン
トリー・ハンター
アラミス・ラミレス
ニック・スウィッシャー
シェーン・ビクトリーノ
バリー・ジート

新型コロナウイルスの影響により2020年の殿堂入り式典は延期となっており、今回の投票で選ばれた選手はデレク・ジーター、ラリー・ウォーカー、テッド・シモンズ、マービン・ミラー(故人)とともに、日本時間7月26日にニューヨーク州クーパーズタウンで行われる殿堂入り式典でスピーチを行うことになる。なお、今回はベテランズ委員会による選考は行われない。

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