Skydio、世界的自律飛行技術を日本法人市場に提供へ。Tom Moss氏が語る日本展開の理由

Skydio2で自立飛行デモを行う Tom Moss氏 Skydio Japan合同会社(以下:SkydioJ)は、Skydio社の初海外オフィスとして、東京にオフィスを開設、日本法人を設立し、これからの日本での展開など将来のマイルストーン発表ともに 説明会を開催した。また日本国内において、株式会社NTTドコモ、NTT西日本グループの株式会社ジャパン・インフラ・ウェイマーク、ドローンサービスプロバイダーFLIGHTS社など、通信会社大手を始めとする企業をパートナーに得て、法人向け提供を開始するという。

なぜ初の海外法人を日本においたのか?SkydioJのCEOに就任したTom Moss氏は、次のようにコメントしている。

島国である日本は特異なロケーションでもあり、橋梁数はアメリカよりも多く、70万カ所を超えます。また土地柄日本は、地震などの自然災害も多く、また人口も減少しています。

また実際にインフラ点検、施設警備を担うフィールドワーカーの絶対数が不足しています。若者が憧れる職業とは言えない面もあり、Skydioが多く貢献できる部分も多いのです。

Skydioの技術は、日本にすでに一部導入され、インフラの保守点検について、安全で信頼性の高い且つ規模拡大可能な検査および保守をサポートするという業務、また災害後の対応等における業務を成功裏に導いた実績があります。

橋梁、高層ビル、発電所などのインフラの保守点検での活用に注力し、より安全で、生産性の高い社会を実現するためのお手伝いをさせていただきます。

日本法人設立により、企業や自治体の皆様にお役に立てるよう尽力して参ります。

と初の海外支社は、日本に選択した理由を説明した。さらに2021年にはアジア太平洋地域の他の国々にも事業が拡大される予定だという。

日本そしてアジア太平洋地域全体を統括するTom氏は、本社COOを務め、企業および政府機関向けの事業戦略を策定主導した。前職GoogleでAndroidグローバル事業開発の責任者、またAndroidの日本およびアジア太平洋地域市場のジェネラルマネージャーとしてNTTドコモとのアライアンス実現に貢献したところからもTom氏自身日本と馴染みが深い。

エンンタープライズ用X2E実機。X2Dという軍用向けライナップもある

米国でのSkydio2の成功を基に、来年度にはXシリーズ2Eが日本で発売される予定だ。X2Eは、自律ソフトウェアと頑丈な折りたたみ式機体、および想定上最大35分間の飛行時間を組み合わせた法人向けのインテリジェント飛行ツールで、360°の障害物を回避するための6台の4Kナビゲーションカメラと、12MPカラーおよび320x256 FLIRセンサーを含むデュアルセンサーペイロードが装備されている。

専用コントローラーを自社で開発だと言う X2Eを使用すると、状況認識や検査セキュリティやパトロールの使用例まで、企業、救急隊員、民間機関が最小限のトレーニングでドローン複数機を安全に操縦できる。X2Eは、米国で設計、組み立て、サポートされており、より安定したサプライチェーンが担保されている。なお提供される機体やソフトウェアは、「Made in USA」ですべてアメリカで生産で提供される。

また、定期的な点検などルーティンな自律飛行を遠隔で行うためのSkydio Dockのお披露目もあった。

お披露目されたSkydio Dock

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