心休まるゲストハウスを ハウステンボス社員・田頭さん 川棚の空き家を再利用 改修費用募る

空き家を再利用したゲストハウス開業を目指す田頭さん=川棚町百津郷

 長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)で働く田頭広樹さん(26)が、東彼川棚町の空き家を再利用したゲストハウス兼シェアハウスを開業しようと準備している。クラウドファンディングで改修費用を募り、来年4月のオープンを目指す。
 田頭さんは福岡市出身。長崎大を卒業後、HTBに就職し、物販やイベント企画などを担当していたが、2年前に体調を崩し、約1年間休職した。休職期間中の旅行や出会いを通じ、心を休める時間や空間の大切さを痛感したという。
 学生時代にゲストハウスの立ち上げに携わった経験もあり、HTBの近くに、同社の従業員や旅行者が気軽に集い、交流できる場所をつくる構想が浮かんだ。「HTBの仕事は楽しくてやりがいもあるが、毎日大勢の来場者と触れ、常に急いでいる状態。気持ちを落ち着かせ、リフレッシュできる場所があるといいと思った」と話す。若い旅行者に安く泊まれる宿を提供し、より気軽にHTBを訪れてもらう目的もある。
 見晴らしが良く、HTBに近い川棚町百津郷の物件を選んだ。HTBで働く若手有志らで年明けにも改修に入る。クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」内の「ゲストハウスKAWATANAプロジェクト」のページで、11月末まで資金を募っている。田頭さんは「自由で心休まる空間にしたい」と話している。


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