フェルスタッペン苦戦の要因はウイングの調整ミスと判明「あの状態ではドライバーは何もできない」/F1トルコGP

 レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、2020年F1第14戦トルコGP決勝中、フロントウイングの調整が誤っていたことで、本来のパフォーマンスを発揮することができなかったと語った。

 2番グリッドのフェルスタッペンは、スタートでポジションを落としたものの、1回目のピットストップ後、3番手に浮上、2番手を走るセルジオ・ペレス(レーシングポイント)の背後に迫った。しかしスピンを喫して緊急ピットイン、その後は再びスピンをするなど精彩を欠き、上位に浮上することなく、6位でフィニッシュした。

「基本的に、すべてがうまくいかなかった」とフェルスタッペンはオランダの『De Telegraaf』紙に対してコメントした。

「フロントウイングの調整が完全に間違っていたことが分かった」
「フロントウイングのセッティングで、片側の角度が7度足りなかった。これはとても大きな違いだ」

「通常は1度ずつ調整するので、7度というのは大きい。そんな状態でドライバーとして何ができる? ほとんど何もうまくいかないよ」

 レース後、レッドブル・レーシングは、Formula1.comに対して、フロントウイングの調整を誤ったことを認めている。これにより空力バランスが崩れていたのだという。

 フェルスタッペンはこの時の状況について、自身の公式サイトで次のように語っている。

「(ウイング設定の誤りによって)ひどいオーバーステアの状態で走ることになった。ステアリングホイールの設定でそれに対応しなければならなかったが、トラクションを大幅に失った。そのために、数周で右フロントタイヤにデグラデーションが起きたんだ。厳しい状況だったよ」

2020年F1第14戦トルコGP スピンを喫するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 一方、フェルスタッペンは、ペレスの後ろでスピンを喫したのは、遅れを取り戻そうとして冷静さを欠いていたせいではないと説明した。

「あそこでオーバーテイクしようと思ったわけじゃない。焦りすぎたとか、そういうことではないんだ。あの時、僕には何もできることはなかった」

「彼のすぐ後ろにつこうと思ったら、突然アンダーステアが出て、コースから外れた。それでほぼレースが終わったようなものだ。その後のレースは、小さな渋滞に引っ掛かった状態で走ることになったんだ」

「アスファルトの状態もひどかった。さらにフロントウイングのあのセットアップでは、ドライバーとしてできることはあまりない」

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