ドジャース・フリードマン編成本部長が最優秀エグゼクティブに選出

日本時間11月18日、2020年シーズンの年間最優秀エグゼクティブの受賞者が発表され、ドジャースを1988年以来32年ぶりのワールドシリーズ制覇へ導いたアンドリュー・フリードマン編成本部長(正式な肩書は野球運営部門社長)が選出された。投票はメジャーリーグ全30球団によってポストシーズン開始前に行われ、2位はホワイトソックスのリック・ハーンGM、3位は前年の受賞者であるレイズのエリック・ニアンダーGMだった。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって60試合制の短縮シーズンとなった今季、ドジャースは43勝17敗の好成績でメジャー最高勝率をマーク。ナショナル・リーグ西部地区8連覇を達成し、ポストシーズンではブリュワーズを2勝0敗、パドレスを3勝0敗、ブレーブスを4勝3敗、そしてアメリカン・リーグ王者のレイズを4勝2敗で退け、32年ぶりのワールド・チャンピオンとなった。

ドジャースは直近4シーズンで3度のワールドシリーズ進出を達成し、球団の歴史における黄金期の1つを謳歌している。今季はメジャー最多の118本塁打を放ったほか、投手陣の防御率3.02、被打率.213、WHIP1.06もメジャー1位。シーズンを通して同一カード負け越しはわずか1度だけと、圧倒的な戦いぶりを見せつけた。

今季の戦いにおいて、最も大きかったのは春季キャンプ開始直前にムーキー・ベッツ(とデービッド・プライス)をレッドソックスからトレードで獲得したことだろう。プライスは出場辞退を選択したものの、ベッツは走攻守三拍子揃った見事な活躍でチームのワールドシリーズ制覇に大きく貢献。悲願の世界一への「ラストピース」としての役割を十二分に果たし、ナ・リーグのMVP投票でも2位にランクインした。

チーム創設以来低迷が続いていた低予算球団のレイズを強豪へ変貌させ、資金力に恵まれたドジャースでもその手腕を存分に発揮。マイナー組織も含め、戦力の充実度はメジャーでも群を抜いており、フリードマンが作り上げた最強軍団の黄金期はもうしばらく続きそうだ。

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