電子図書館サービス開始へ 長与、来月1日から

電子図書館サービスの開始を前に行われている利用者の臨時登録会=長与駅コミュニティホール

 長崎県西彼長与町の町図書館は12月1日から県内の公共図書館では初めて電子図書館サービスを始める。図書館に来なくても24時間、パソコンやスマートフォンなどからインターネットで電子書籍を借り、読むことができる。新型コロナウイルス対策での導入だが、さまざまな理由で来館できない人、スマホ世代の若者らの利用が期待されている。
 「ながよ電子図書館」の名称で、著作権がある作品を中心に選んだ約千タイトルをそろえ、利用状況を見ながら約1500タイトルまで増やす予定。直木賞作家の小説や過去の本屋大賞ノミネート作品、旅行ガイドブック、資格参考書など実用書もありコンテンツを充実させた。町生涯学習課によると、システム導入費やコンテンツ使用料など本年度かかる費用は約600万円。地方創生臨時交付金を活用する。
 利用の登録ができるのは町内在住者か町内に通勤、通学している人。ながよ電子図書館ホームページからIDとパスワードを入力すると2点まで借りられる。貸出期間は15日以内、貸し出しは無料だが通信費は自己負担。
 サービスの導入で、コロナ禍での外出自粛に加え、仕事や子育て、病気などで来館できない人、来館の少ない10~20代の利用も見込まれる。永冨雅徳館長は「電子図書館をきっかけに、実際の本を読みたい人が出てくるかもしれない。借りた人に本の世界を広げてもらうのが願い」と話した。
 利用登録は町図書館や臨時登録会(町内)で実施している。

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