加湿器もう買った?専門家がすすめる簡単テクニック

空気が乾燥する冬。今年はコロナ対策として「換気」が重要ですが、こまめな換気は室内の湿度を下げてしまうため、効果的な「加湿」が必要です。今回は、専門家がオススメする簡単なテクニックをご紹介します。

空気が乾燥する冬は「換気」と「加湿」がポイント

札幌は初雪が降り、いよいよ本格的な冬がやってきました。気温が下がって気になるのが「空気の乾燥」です。

10月に理化学研究所が発表した、湿度が違う空間では飛沫がどのように変化するかをシミュレーションした動画では、湿度60%の室内で咳をした場合、赤色や黄色の大きな飛沫は多くが机に落ちている一方、湿度30%では机に落ちる飛沫は少なく、青色の小さな飛沫が正面に向かって多く飛んでいて、湿度30%では、60%より2倍ほど多く飛沫が飛散するということがわかりました。

空気が乾燥する冬は、換気に加えて「加湿」も大切なんです。

加湿機能のついた空気清浄機が人気!値段も手ごろな小型加湿器も

札幌市内の家電量販店では、いつもの年に比べて加湿器の売れ行きは好調です。

ビックカメラ札幌店の森 猛さんによると「例年に比べて加湿器は1.5倍ほど売り上げが伸びている。加湿機能のついた空気清浄機があり、ウイルス対策や乾燥対策に使えるので売り上げも伸びている」とのこと。

新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、少しでも部屋の空気を清潔に保ちたいという人が多いようです。

加えて人気なのが、値段も手頃な小型の加湿器。
コンパクト加湿器は、主にデスクワークをされる方に人気で、机周りを加湿できる商品です。

小さな加湿器でどのくらい効果があるのか、室内に温度と湿度を測る計器を置いて実験してみると…加湿器の近くでは30分間で約10%相対湿度が上がりました!

ただ、部屋の加湿をしても換気によって水蒸気は外へ逃げてしまいます。
部屋を効果的に加湿するにはどうすればいいのか?専門家がオススメする簡単なテクニックがありました。

効果テキメン!専門家おすすめ カンタン設置方法

札幌市立大学で建築環境の研究をしている斉藤雅也教授は、効果的に室内を加湿するには、『部屋の保温効果を高めることがポイント』だといいます。

窓周りが一番冬のウィークポイントで、加湿した水蒸気が窓に吸い寄せられて、冷たい面で水蒸気が冷やされ結露してしまうことで、加湿の効果が薄まってしまうんだそう。

斉藤教授によると、(カーテンの)横を面ファスナーで抑えてあげると、(窓からの)空気の流入を抑えられ、(カーテンレールの上に別の布の)タオルケットをかぶせるだけでも効果があるんだそうです。

また、加湿器の置き場所にも工夫が必要です。

札幌市立大学 デザイン学部 斉藤 雅也 教授は「窓際はどうしても温度が低いので、相対湿度が高いと加湿器のセンサーが認識して正常に作動しないことがある。空気温度の高い所においてあげるといい。小さい加湿器なら卓上のほうが温度が高いので加湿してくれる」と話します。

【加湿器を効果的に使う置き場所】
・窓から離れた暖房の風があたる場所
※窓のそばは冷気で正常に作動しない&水蒸気が結露し水分が部屋に行き渡らない可能性がある
・小さい加湿器は「高いところ」へ
※床より温度が高く部屋全体に水蒸気が広がりやすい

換気と加湿。ちょっとした工夫で、効果を高めることができそうです。

© 北海道文化放送株式会社