水川あさみが、BSテレ東で2021年1月にスタートする連続ドラマ「ナイルパーチの女子会」（土曜午後9：00、開始日未定）に主演することが分かった。
本作は「第28回山本周五郎賞」「第3回高校生直木賞」を受賞した、柚木麻子氏による同名小説が原作。SNS全盛の時代を背景に、女性同士の友情を鮮烈に描く衝撃作で、水川は大手総合商社に勤め、男性と肩を並べて活躍しているキャリアウーマン・志村栄利子を演じる。ナイルパーチとは、スズキ目アカメ科アカメ属の肉食魚。一つの生態系を壊してしまうほどの凶暴性を持つ、要注意外来生物だ。
美人で高学歴、実家は世田谷の一軒家と順風満帆な人生を送っているように見える栄利子の、唯一にして最大のコンプレックスは‟女友達がいない“こと。そんな栄利子のひそかな楽しみは、同い年の主婦インフルエンサーが綴る人気のSNS日記「おひょうのダメ奥さん日記」を読むことだった。
ある時、栄利子は偶然にも近所に住んでいたSNS日記の作者・丸尾翔子（山田真歩）と出会う。翔子も‟女友達がいない”タイプの人間だった。同性の友達がいないという共通点を持つ2人は、急速に親しくなっていくが、あることをきっかけにその関係は思わぬ方向へと進んでいく。
すでに原作を読んでいたという水川は「これがもし映像化するのであればぜひ参加したいと思う作品でした」と喜び、「なんともいえない女のドロドロとした心の闇と気持ちの悪い生々しさが描かれている」と感じたそうで、「今まで演じたことのない、独特な人物像です。他者に求めても拒絶され、なぜ？を自問し続け狂気に取りつかれていくさまは、吐き気がするほど気持ち悪いものですが、思いきり栄利子への距離を近づけて最大限の想像力でこの作品中は生きたい」と意気込み十分。
そして、「女性の方は決して他人事と笑えない、きっと全身が反応してヘトヘトに疲れるかもしれません。ですが、他人目線ではない自分目線の幸せとは何かを探してみるきっかけになれば幸いです」とメッセージを寄せている。
一方、山田は「柚木麻子さんの原作は、1ページ目から引き込まれ、そのままノンストップで1日で読んでしまいました。SNSのこと、埋まらない心の空洞や不安、他者と付き合っていくということ、本当の意味で自立するということ……。なんだか、私が20代くらいの頃からずっと感じ続けてきたことが赤裸々に書かれていて、『こういうテーマを描いてくれる人がいるんだ！』と興奮しました」と原作を読んでの感想を語り、「水川あさみさんは、私にないものをたくさん持っている、私の知らない世界をたくさん見てきた方なんだ！と思いました。その違いを保ちながら、どんな世界が私たち2人の間に生まれてくるのか、今からとてもワクワクしています」と共演を楽しみにしている。
また、視聴者に向けて「“女子”だけでなく、すべての“大人”になりそこねた人、自分の輪郭を探し続けている人、不安や孤独を抱えながら生きている人、いろんな人の心に届く作品になると信じています。複雑で豊かな『ナイルパーチの女子会』の世界を存分に楽しんでいただけたらうれしいです」とコメントしている。
