原潜放射能漏れ想定 図上訓練 佐世保 コロナで規模縮小

住民避難の手順などを図上で確認した訓練=佐世保市役所

 長崎県佐世保市は18日、米海軍の原子力潜水艦からの放射能漏れを想定した図上での防災訓練を市役所で実施。例年、自衛隊や住民など600人程度が参加するが、今年は新型コロナウイルス感染対策で規模縮小し市職員約40人で行った。
 毎年実施し19回目。訓練は、米原潜が同市の赤崎岸壁に停泊中、平常値を上回る放射線の数値が検知されたとの想定。市長を本部長とする災害対策本部を立ち上げ、住民を避難誘導する手順や、避難所での新型コロナ対策などの連携体制を確認した。
 佐世保の米原潜寄港を巡っては1968年、ソードフィッシュが入港した際、放射線の異常値を計測。2008年にはヒューストンの放射能漏れ問題も発覚した。市は例年、米海軍に対し防災訓練への参加を求めているが、米海軍側は拒否している。


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