ようやくデビュー作発売で芸人作家の仲間入りを果たしたジャルジャル・福徳秀介

お笑いコンビ・ジャルジャルの福徳秀介が14日、都内で小説デビュー作「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(小学館刊)の発売記念イベントを行った。

各スポーツ紙によると、同作は、さえない日々を送っていた大学生が主人公のほろ苦い恋愛小説で、福徳が4年をかけて書き上げたという。

ジャルジャルといえば、今年9月に「キングオブコント2020」で優勝。福徳は同月に同い年の一般女性と結婚するなど絶好調で、「目に見えてキャッチーなことが起きている感覚です」と笑顔。

小説については、「知り合いにも家族にも渡していない。読まれるのが恥ずかしいぐらいに、自分(の考え)を書いているから」と照れまくったという。

もともと現在の相方である後藤淳平とは高校時代に出会い、高校卒業後、大学進学と共にNSC大阪校(25期)へ入学。03年にコンビを結成した。

コンビ名の由来は、後藤の家で電気を消して寝転がりながらコンビ名を考えている時に、響き重視で「ジャルジャル」と「ジョロジョロ」を思いつき、最終的に「ジャルジャル」に決定した。

05年にBGO「上方笑演芸大賞」新人賞を、07年には若手の登竜門である「NHK新人演芸大賞」の演芸部門で大賞を受賞するなどして早くから期待を集めた。

そして、10年から放送終了までフジテレビ系の人気バラエティー番組「めちゃ×2イケてるッ!」のレギュラーをつとめたが、福徳はせっせと作家としての才能を磨いていた。

「17年に発売した絵本『まくらのまーくん』は、『第14回タリーズピクチャーブックアワード』の、絵本部門で大賞を獲得。小説デビュー作は今年5月に発売予定だったがコロナの影響で今月に延期になっただけに、発売の喜びもひとしおだったのでは」(出版業界関係者)

事務所の先輩には芥川賞作家のピース・又吉直樹がいるだけに大いに刺激を受けているはず。福徳の次回作にも期待される。

© 株式会社ジェイプレス社