来春の公立高入試、コロナ感染者対象に「追加の2次募集」 神奈川県教委

新型コロナウイルス感染拡大を受けて来春の公立高入試での新たな対応について説明する県教育委員会幹部=県庁

 県教育委員会は19日、来春の公立高校入試について、新型コロナウイルスの感染者らに配慮し、受験機会の拡充を含めた新たな対応を発表した。通常の学力検査や追検査を受けられなかった受験生のために今回用意される「追加の検査」で不合格となったり、受験できなかったりした人を対象に「追加の2次募集」を新たに設ける。

 県教委によると、来春の試験は2月15日に学力検査(5教科)、同16~18日に面接・特色検査・実技検査などを実施。受験者は検査当日、体温や体調について記入した健康観察票を持参する。発熱などの体調不良者は同22日の追検査を受験するが、コロナ感染者や濃厚接触者などで追検査も受験できなかった人は3月10日の「追加の検査」(3教科)を受けられる。

 「追加の検査」で不合格だったり、正当な事由で受験できなかったりした受験生を対象に、通常の2次募集とは別の「追加の2次募集」を実施する。3月19、22両日に出願を受け付け、同24日に面接を行う。

 志願手続きでは、学校の窓口で受験生が密になる可能性があるほか、公共交通機関で移動中の感染リスクを踏まえ、窓口に加えて新たに郵送による志願手続きも導入する。

 検査時は受験者同士の間隔を1メートル程度確保する上、会場への消毒液設置、会場の換気などを行う。また、濃厚接触者への対応として、(1)自治体などのPCR検査で陰性(2)検査当日も無症状―などの要件を全て満たす受験者については別室で受験できるようにする。

 県立中等教育学校の入学者決定検査については、コロナ感染者や濃厚接触者と認定された受験生を対象にした追加の検査は行わない。

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