伊藤と丹羽が初戦 チーム日本の期待背負う<卓球・ITTFファイナル2日目見どころ>

<ITTFファイナル 11月19日~22日 中国・鄭州>

約8か月ぶりの国際大会となった「#RESTARTシリーズ」の第三戦・ITTFファイナルが幕を開けた。大会初日の19日は男女シングルスの1回戦の一部が行われた。

日本からは張本智和(木下グループ)、石川佳純(全農)、佐藤瞳(ミキハウス)、加藤美優(日本ペイントホールディングス)が1回戦に臨んだが、全員が初戦の壁に阻まれた。ファイナルとしてのレベルの高さを痛感させられた大会初日となった。

大会2日目の20日は1回戦の残りの試合と、準々決勝が行われる。19日に試合がなかった伊藤美誠(スターツ)と丹羽孝希(スヴェンソン)は20日が初陣となる。

大会初日総括

写真:2戦連続の激戦となった張本(写真右)対張禹珍(同左)/提供:ittfworld

男女各16選手によるトーナメントが行われるITTFファイナル。一回戦から「ファイナル」にふさわしいハイレベルな試合の連続となり、日本選手は苦戦することとなった。

張本は4日前の男子W杯・3位決定戦でゲームカウント4-3で下した張禹珍(チャンウジン・韓国)との再戦となった。

張本はゲームカウント3-1で迎えた第5ゲームでマッチポイントを握るが、ここを決めきれずにゲームカウント3-4と逆転負けを喫した。男子W杯につづくメダル獲得を期して臨んだ張本は悔しい初戦敗退。張禹珍に4日前のリベンジを許す形となった。

写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部

石川も10日前の女子W杯で対戦した徐孝元(ソヒョウォン・韓国)との再戦となった。10日前は石川がストレートで下していたが、今回の再戦では徐孝元が粘り強いカットと果敢な攻撃で石川を攻略。石川も10日前のリベンジを許し、悔しい初戦敗退となった。

写真:W杯女王に善戦した加藤美優/提供:ittfworld

女子W杯には出場しなかったため、今回が“再スタート”となった佐藤と加藤だったが、佐藤は王曼昱(ワンマンユ・中国)に0-4、加藤は陳夢(チェンムン・中国)に2-4と、ともに中国の壁に阻まれ初戦敗退となった。

大会2日目 伊藤と丹羽が初戦に臨む

写真:大会初戦に臨む丹羽孝希/提供:ittfworld

1回戦の未消化分は20日の大会2日目に行われ、丹羽と伊藤が1回戦に臨む。

丹羽孝希は林高遠(リンガオユエン・中国)と対戦する。両者の対戦成績は3勝6敗と丹羽が負け越し、丹羽の勝利は2011年が最後で、その後は3連敗中だ。このファイナルの大舞台で、9年ぶりの勝利に期待したい。

丹羽が勝てば、同じく20日に行われる準々決勝で張禹珍と対戦する。丹羽は先日の男子W杯で張にゲームカウント3-4で惜しくも敗れている。強敵の林を下したうえで張にも勝利し、男子W杯での借り、そしてチームメイト張本の借りを返したいところだ。

写真:張禹珍(チャンウジン・韓国)/提供:ittfworld

女子W杯で3位に入った伊藤は今大会、2大会連続の表彰台をかける。1回戦の相手はTリーグ木下アビエル神奈川にも所属する杜凱琹(ドゥホイカン・中国香港)。直近では19年3月のカタールOPで対戦し、その時は伊藤が4-0で勝利しているが、ファイナルに出場してくる選手だけに決して油断はできない。21日のメダルマッチに臨むためにも、重要な一戦だ。

写真:王藝迪(ワンイーディ・中国)/提供:ittfworld

伊藤が1回戦を勝利すると、準々決勝には王藝迪(ワンイーディ・中国)が控える。伊藤は王藝迪に対して通算1勝3敗と負け越している。世界ランキング2位の伊藤にとっても、このハイレベルなファイナルで最終日に残ることは決して容易ではない。

日本選手は初日にして4選手が敗退となってしまったが、チーム日本の期待を背負って戦う丹羽と伊藤の戦いぶりに注目だ。

大会2日目は準々決勝がすべて行われ、3日目へとコマを進める男女計8選手が出そろう。

ITTFファイナル 大会初日 日本選手の結果

男子シングルス1回戦

張本智和 3-4 ○張禹珍(韓国)
11-6/11-2/7-11/11-7/10-12/2-11/5-11

女子シングルス1回戦

石川佳純 1-4 ○徐孝元(韓国)
8-11/11-3/9-11/5-11/5-11

加藤美優 2-4 ○陳夢(中国)
6-11/11-13/11-7/6-11/11-8/4-11

佐藤瞳 0-4 ○王曼昱(中国)
6-11/14-16/5-11/9-11

文:ラリーズ編集部

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