「声優夫婦の甘くない生活」 「クレイマー、クレイマー」「プリティ・ウーマン」など映画愛あふれる場面写真公開

スター声優夫婦の第2の人生をユーモラスに描いたイスラエル映画「声優夫婦の甘くない生活」(12月18日公開)から、新たな場面写真が公開された。新たに公開されたのは映画作品に関連したもので、多くの作品が映像やセリフで登場する本作からあふれ出る映画愛を感じられる写真となっている。

1枚目の写真に登場するのは、夫婦関係のすれ違いや息子の親権争いを描き、アカデミー賞5部門を受賞した「クレイマー、クレイマー」。ソ連でスター声優として映画の吹き替えをしていたヴィクトルが、レンタルビデオ店のテレビから流れる映像を見ながら、セリフを完璧にアテレコして店員を驚かせる。また、ダスティン・ホフマンの吹き替えをしたことを思い出しながら、「ユニークな俳優さ。小柄でヤセてるが、内面にものすごい強さを秘めてる」とホフマンについて語るセリフも印象的だ。

2枚目の写真で映し出されるのは、リチャード・ギア演じる実業家とジュリア・ロバーツ演じる娼婦によるラブストーリーである「プリティ・ウーマン」。ジュリア・ロバーツがスターの座を獲得した作品でもある。ヴィクトルの妻ラヤが鑑賞するシーンで登場する。

3枚目の写真には、日本では劇場未公開の低予算Z級ホラー映画「トロル」のポスターが写っている。トロルが人間の体を乗っ取っていくのを、主人公の少年が止めるという物語で、続編「トロル2/悪魔の森」も作られた。最低映画として一部のファンからはカルト的な人気を誇っていると言われている。

4枚目は、ヴィクトルが敬愛するフェデリコ・フェリーニ監督作「ボイス・オブ・ムーン」。月の声を求める無垢な主人公と、周囲の人々が繰り広げるお祭り騒ぎを、詩的でファンタジックな映像でつづった作品だ。1990年の作品で、劇中では最新作として劇場で公開される。

上記の写真以外にも、フェデリコ・フェリーニ監督作である「8 1/2」「カビリアの夜」、マーロン・ブランド主演のアカデミー作品賞受賞作「波止場」、今もなお愛され続けるオードリー・ヘップバーン主演作「ローマの休日」、スタンリー・キューブリック監督作「スパルタカス」といった作品が、セリフなどで作中に登場する。

「声優夫婦の甘くない生活」は、ソ連からイスラエルに移民して第2の人生をスタートさせた吹き替え声優夫婦が、声優の仕事にありつけず、闇仕事にたどり着く。そして、妻の秘密が発覚したことをきっかけに、長年気付かないふりをしてきたお互いの「本当の声」が噴出し始める・・・という内容の作品。監督自身の経験をもとに、7年の歳月をかけて作り上げられ、ヨーロッパの映画祭を中心に高い評価を得た。声優夫婦の歴史を形作ってきた名作の数々、生誕100周年を迎える巨匠フェデリコ・フェリーニ、ハリウッドの往年の名作へのオマージュが作品を彩っている。

「声優夫婦の甘くない生活」
12月18日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:ロングライド

© 合同会社シングルライン