放出濃厚のリンドーアはベッツと同じルートをたどるのか

メジャーリーグ公式サイトのマイク・ルピカは、インディアンスからトレードで放出されることが濃厚となっているフランシスコ・リンドーアが「今オフのムーキー・ベッツ(ドジャース)」になる可能性があると指摘する。要するにフリーエージェントまで残り1年となったタイミングでトレードされ、新天地で契約延長し、チームをワールドシリーズ制覇に導くというルートだ。メジャーを代表するスター遊撃手はいったい来季どのチームでプレーすることになるのだろうか。

1992年生まれのベッツに対し、リンドーアは1993年生まれ。つまり、27歳のオフシーズンにトレードで放出されるというところまで共通している。ベッツはレッドソックス時代にワールドシリーズに1度だけ出場し、MVP投票のトップ10に4度ランクイン。一方のリンドーアもワールドシリーズに1度出場し、MVP投票のトップ10には3度ランクインしている。ただし、ベッツが2018年にチャンピオンリングを手にしたのに対し、リンドーアは2016年のワールドシリーズでカブスに敗れたという違いはある。

ベッツとリンドーアを比較したとき、大半の人が「ベッツのほうが優れた選手だ」と答えるに違いないが、リンドーアには「遊撃手」という強みがある。「30-30(30本塁打&30盗塁)」を期待できるパワーとスピード、ゴールドグラブ賞レベルの好守、このすべてを兼ね備えた遊撃手はなかなかいない。「ミスター・スマイル」という愛称で知られるリンドーアは、ベッツと同様に、自身のプレーでチームの雰囲気を変えられる選手でもある。

オマー・ミナヤ(メッツ元GM)はリンドーアについて「彼は能力に加えて人間性も持ち合わせている。彼はベッツと同様に、自分の周りをより良くすることのできる選手だ」と語る。ベッツが自身のパフォーマンス以外のあらゆる面でドジャースのチーム力アップに貢献し、「ラストピース」としてチームを世界一に導いたように、リンドーアもどこかのチームの「ラストピース」となれる可能性があるというわけだ。

メジャーリーグ公式サイトでインディアンスの番記者を務めるメンディ・ベルは、リンドーアの新天地候補としてヤンキース、メッツ、ブルージェイズ、フィリーズの4球団を挙げている。メッツ移籍を予想する声が多く聞かれるが、リンドーア獲得に成功するのはどのチームだろうか。

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