「24 JAPAN」時任勇気が本番前の秘話を語る! 「ピーナツの位置を確認したかったです(笑)」

テロリストとの戦いを24時間のリアルタイムで描いたアメリカの大ヒットドラマ「24」。その日本版リメーク「24 JAPAN」(テレビ朝日系)では、凶悪な事件に立ち向かう主人公を唐沢寿明さんが演じています。テレビ朝日が20世紀FOX社と手を組んで制作する本作では、オリジナル版のシーズン1をベースに、“日本初の女性総理”誕生への期待が高まる総選挙当日の24時間を克明に描写。唐沢さん演じる日本版ジャック・バウアー=獅堂現馬が、仲間由紀恵さん演じる女性総理候補・朝倉麗の暗殺計画を阻止するという極秘任務に挑みます。

暗殺計画以外にも、現馬の娘・獅堂美有(桜田ひより)の誘拐事件や、CTU(テロ対策ユニット)内に潜む内通者の特定、さらに麗の息子・朝倉夕太(今井悠貴)の過去の事件など、次々とさまざまなことが起こる展開にハラハラしている方も多いのではないでしょうか。

今回は、CTU第2支部に所属する暗号解析係で、どんな情報でも収集して解析するCTU内でも有名なすご腕のマイロ役を演じる時任勇気さんにインタビューを敢行。終始穏やかな表情で優しい笑顔が印象的だった時任さん。役への思いや撮影エピソード、また来年やりたいことについても語っていただきました!

──まずは、本作への出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

「原作を見たことはなかったのですが、テレビでも本作のモノマネがされるくらいに有名な作品ということは知っていました。それを日本版にリメークするんだという驚きと、自分が出演するということにダブルで驚きました」

――原作の印象はいかがでしたか?

「出演が決まってから8シーズンとスピンオフも全て見たのですが、長かったです。印象はとにかく裏切りの連続で、人間不信になるのではないかと思いました。誰を信用したらいいか分からないので、全員を疑いの目で見てしまいました」

――常に誰かが殺されていますよね。

「そうですね。ストーリーから一瞬たりとも目が離せない面白さがありました」

――本作への出演が決まって、周りの方々からの反響はいかがでしたか?

「驚かれましたが、僕の周りは『(本作を)聞いたことがある』という程度の友人が多く、内容を話しても分かってくれないので、語り合えなかったです。『マイロなの!?』って言われたかったです(笑)」

――マイロを演じるにあたり、意識した点やこだわられた点などを教えていただけますか?

「マイロは海外育ちで、僕も海外に住んでいた時期があるので、共通点や似ている部分があり、もう一度自分の海外生活を思い起こしました。海外での生活を経験した僕だからこそ生かせる部分があったので、それを取り入れていきました」

――具体的にはどのような部分でしょうか?

「ジェスチャーや海外の人特有の表情や仕草です。マイロはキャラクター的にも先輩にタメ口を使ったり、ちょっと失礼なことを言ったり、『ん?』と思う言動もあるのですが、どこか憎めないところもあって、そこがマイロのかわいさでもあると思います。暗号解析に関してはすご腕なので、信頼を置いてもらっています」

――任務中でもピーナツを食べる仕草が印象的でした。マイロというキャラクターの印象はいかがですか?

「海外では、大人も子ども仕事中や授業中に食べ物を食べていることが当たり前の文化なんです。マイロは自分の中では普通のことをしているけど、それは日本では当たり前のことではないので、ちょっと変だなと思われてしまう部分もあると思います。忙しい1日を描いているので、食事をしているシーンはほとんどないのですが、その中でマイロはピーナツを食べたり飲み物を飲んだりするので、数少ない特殊なキャラクターの1人だと思います」

――「24 JAPAN」は2クールのドラマになりますが、2クールならではの思いや準備されたことはありますでしょうか?

「2クールということで撮影も長期スパンですが、撮影している内容は1日24時間の話なんです。心境の変化などもいろいろとあると思うのですが、1日を撮影しているという意識を持ちながら臨んでいます」

――コロナ禍の撮影はいかがでしたか?

「自分の撮影がない日も毎日検温をして、撮影は本番前まではフェイスシールドを付けています。でも、マイロはピーナツを食べるじゃないですか? リハーサルで、食べる感触やピーナッツの位置を確認しておきたかったのですが、フェイスシールドを付けているのでそれができないことが大変でした(笑)」

――唐沢さんの印象や撮影時のエピソードがあればお聞かせください。

「唐沢さんとのシーンはとても重要なシーンだったので、すごく緊張して僕がNGを出してしまったんです。その時に、唐沢さんが誰よりも先に『大丈夫だよ』と声をかけてくださって、その言葉に救われました」

――撮影時に唐沢さんとお話をされているのでしょうか?

「まだそこまで多くのシーンでご一緒していないのでプライベートの話は少ないですが、このシーンはどうしようかなど、演技の打ち合わせはしました。これからシーンを重ねるごとに、交流できたらいいなと思います」

――CTUメンバーの栗山千明さんや、池内博之さんの印象はいかがでしたか?

「キャストの皆さんは初共演の方ばかりだったのでとても緊張していたのですが、実際に会ってみて皆さん温かい方々だったのですごく安心しました」

――和気あいあいという雰囲気でしょうか?

「そうですね、優しい空気が流れています。でも、本番中はいい意味でピリっとしているので、オンオフがはっきりしている現場だなと思います」

――今後の撮影についての意気込みをお聞かせください。

「原作より日本版のマイロの役柄は、キーとなる情報を収集したりと重要なシーンが多いです。今後もその撮影が控えているのでドキドキしていますが、どれだけ重要なシーンかということを表現できたらいいなと思います」

――ここからは時任さんのパーソナリティーに迫れたらと思います! 筋トレやゴルフ、帽子集めなど多趣味な時任さんですが、ドラマのタイトルにちなみ、24時間自由な時間をもらえるとしたら何をしたいですか?

「最近ゴルフができていないので、久しぶりに行きたいですね。ドライブも好きなので、ドライブとゴルフ…。泊まると24時間過ぎてしまいますね。時間が足りないので日帰りにします(笑)」

――放送中に新年を迎えて後半戦に突入しますが、時任さんご自身が来年やりたいことは何かありますでしょうか?

「コロナ禍でいつ行けるか分からない状況ですが、海外に行くことが好きなので行ける環境であれば行きたいなと思います。言葉が通じる英語圏に行きたいですね」

――私は海外に行ったことがないのですが、今まで行った中で、お気に入りの国やおすすめの国はありますか?

「夏のカナダ・バンクーバーですね。冬はずっと雨なのですが、夏はずっと晴れているんです。湿気もなく気候も良くて過ごしやすいですし、自然もいっぱいなのでレジャーやキャンプ、川で遊んだり、できることがたくさんあるのでおすすめです」

――熱い思いが伝わってきます(笑)。

「アメリカだと『ここに行ったらダメだよ』という注意喚起もあると思うのですが、バンクーバーは基本的に治安が良いです。あとは、多国籍文化なのでご飯がおいしく、特に中華料理がおいしかったです。中華料理が好きで台湾にも行ったことがあるのですが、僕は台湾で食べた中華よりも好きでしたね」

――ぜひバンクーバーに行ってみたいです! それでは、最後に視聴者の皆さまへドラマの見どころとメッセージをお願いします。

「1話1時間を描く話なので、見逃せない展開が続きます。スポーツ観戦中にトイレに行ってしまったら点が入っているということもあると思うのですが、そういうことが起こりかねないと思います(笑)。少し目をそらすと次の展開に進んでいるので、携帯電話などを見ないで注目してもらいたいです。マイロを介してCTUの日常やそれぞれの関係性も見てもらえたらうれしいです」

―ありがとうございました!

【作品情報】

テレビ朝日開局60周年記念「24 JAPAN」
テレビ朝日系
金曜 午後11:15~深夜0:15
※地域により放送時間が異なります

取材・文/K・O(テレビ朝日担当) 撮影/蓮尾美智子

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