31歳・水谷隼、16歳左腕に貫禄勝ち 「林昀儒に似てる」と篠塚を高評価

<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 11月20日(金)>

20日、卓球Tリーグサードシーズン男子の試合が行われ、昨季3位のT.T彩たま(以下、彩たま)が昨季の王者・木下マイスター東京(以下、KM東京)をマッチカウント3-1で下した。

第2マッチでは東京五輪代表の水谷隼(KM東京)が、16歳のサウスポー篠塚大登(彩たま)と対戦し、ゲームカウント3-1で勝利した。

坂本監督「あえて当てにいった」

16歳の篠塚は、高校卓球の名門・愛工大名電高でプレーし、2019年インターハイ男子シングルスでは準優勝を飾っている。

T.T彩たまの坂本竜介監督は、篠塚をあえて水谷に当てにいったと語る。「篠塚には経験が必要。(水谷)隼に対してどれくらいのメンタリティでやれるのか見てみたかった。あれだけのレジェンドとやっても、平常心でやれるというのは面白い」。

写真:篠塚大登(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部

篠塚本人は「試合内容的にはチャンスがあったんですが、経験の差が出た。ミスが少なく、最後1本多く返されたり、ミスを誘われた」と悔やんだ。ただ、Tリーグ2戦目にして「今日、緊張はなかったので、気持ちは慣れてきたのかな」と語る強心臓ぶりを見せた。

水谷、篠塚に対して「林昀儒に似てる」

篠塚に勝利した水谷は「初対戦で序盤は様子見だった」と振り返りながらも「3ゲーム目の中盤から良いプレーが出てきて攻撃的にいけた」と勝因を語った。「木下には左利きがいないので、この半年で2回くらいしか左と練習してなかった」と不安もあったというが、31歳のベテランらしいプレーで16歳の挑戦を退けた。

写真:水谷隼(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

以前、男子日本代表の倉嶋洋介監督は「水谷二世と言われるほどボールタッチの柔らかい選手」と篠塚を評していた。

今回、対戦した水谷は「台湾の林昀儒(リンインジュ・最新世界ランキング7位・チャイニーズタイペイ)に似てる。両ハンドが安定してるし、サービスもチキータも力がある。これから磨いていけば可能性はある」と篠塚を高く評価した。

チームは、水谷に加えて大島祐哉田添健汰、及川瑞基の4選手で開幕から臨んでいるため、オーダーにバリエーションをもたせられず、3試合を終え1勝2敗という苦しいスタート。キャプテンの水谷は「侯英超(ホウエイチョウ)がもうすぐ来るみたいなので、そうしたらまた戦い方も変わる」と今後の巻き返しを誓った。

T.T彩たま 3-1 木下マイスター東京

松山祐季/髙見真己 2-1 田添健汰/及川瑞基
9-11/11-8/11-9

篠塚大登 1-3 〇水谷隼
8-11/11-7/5-11/7-11

松平健太 3-0 及川瑞基
11-4/11-9/11-10

神巧也 3-1 大島祐哉
11-10/3-11/11-8/11-5

文:ラリーズ編集部

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