コロナウイルスとニューヨーク 怒とうの第2波、襲来中 -2020年秋冬版-

まだまだ忍耐の日々は続きそうだ。現在進行形で感染者数が激増しているが、検査の実態は? 日本へ帰国するとどうなる? ジャピオンと情報を整理しよう(文/南あや、取材協力/中村英雄)

※掲載情報は、いずれも11月17日現在のものです


怒とうの第2波、襲来中 3月〜現在の推移を再確認

第2波の到来はもちろん以前から推測されていたが、正直なところ「先月末からいきなり感染者が増えたな」と思った読者も多いのではないだろうか。

実際ニューヨーク州は、第1波初期にあたる4月時点では圧倒的な新規感染者数だったが、最近は他州での感染拡大の方が深刻だった(図1参照)。

7・8月にはカリフォルニア州とフロリダ州で感染が爆発し、そして11月に入ってからは、シカゴを擁するイリノイ州が突如台頭している。

感染者流入を防ぐために10月まで共同戦線を張っていた、トライステート(ニューヨーク、ニュージャージー、コネティカット)を見ても、7月ごろからは新規感染者は減少しつつあった(図2参照)。

ただしコネティカットは、夏ごろは新規感染者ゼロの日も少なくなかったが、11月から爆発的に増えている。13日の時点で、州内の80%以上の地域が最高値のレッドゾーン(該当地域の経済再開策がフェーズ3から2に戻る)に入るなど、かなり深刻な状況だ。

参考=ニューヨークタイムズ「Covid in the U.S.: Latest Map and Case Count」、厚生労働省「国内の発生状況など」

激増の感染者数

ニューヨークが「対岸の火事」気分でいられたのも、ここまで。市内の陽性率(7日間平均)は17日現在で2・74%。これが3%を超えると、市内の学校が完全遠隔(オンライン)授業措置になる可能性がある。なおニューヨーク州は、17日時点で3・18%だった。

ちなみに、前述のイリノイ州の陽性率は9日時点で12・4%を突破している。

13日からは、ニューヨーク州内の飲食店および酒類販売許可店、スポーツジムなどが、午後10時〜午前5時間に対面営業できなくなった。さらに、屋内外問わず、公共の場以外での集まりは10人未満に制限された。感謝祭やクリスマスを身内で祝おうと計画していた人は要注意。

ニュージャージー州内でも、午後10時以降の屋内飲食は禁止されている。

状況は刻一刻と変化している。今号で掲載した内容から数字などのアップデートが出ることが予想されるので、ぜひ、情報を随時更新しているウェブ版もチェックしてほしい。

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