【川崎フロンターレ】リーグ制覇へ あと1勝 主将谷口「最後まで突き抜けたい」

守備を統率する川崎の主将谷口=18日の横浜M戦

 2年ぶり3度目のリーグ制覇に王手をかけているJ1川崎は21日、アウェー大分戦(午後2時・昭和電ド)に臨む。2位のG大阪を勝ち点17差で突き放し、勝てば文句なしの史上最速優勝が決まる。記録的ペースで勝ち点を重ねるチームを新主将として引っ張ってきたDF谷口彰悟(29)は「優勝を待つのではなく、自分たちでつかみにいく」と一気にタイトル奪還まで駆け抜ける。

 これまでの最速記録は3試合を残して優勝した2010年の名古屋。5試合を残しての戴冠となれば、Jリーグ史に名を刻む偉業だ。

 今季は18チームで最多の74得点を重ねる攻撃陣に注目が集まるが、24失点と守備の安定感も際立つ。冷静沈着なプレーで最終ラインを統率するのが7年目の谷口だ。リーグ戦の総仕上げとなる一戦へ、「トップに立ち続けて優勝に向かうことがずっと目標だった。プレッシャーも含めて楽しめるぐらいの精神状態に持っていけたら最高かな」と余裕ものぞかせた。

 大分戦で引き分け以下に終わっても、翌22日にリーグ戦を戦うG大阪の結果次第で優勝が決まる可能性がある。

 ただ、同一シーズンの連勝記録を2度更新し、歴代最強との呼び声も高いチームを率いるキャプテンが目指すのは、他を圧倒しての王座返り咲きだ。「貯金があるからといって惰性で優勝したくない。最後まで突き抜けたい」と言い切る。

 センターバックでコンビを組むジェジエウは累積警告で次節出場停止だが、最後のヤマ場を前に負傷離脱していた大島、小林ら役者が続々と戻ってきた。

 「試合に出られないメンバーの気持ちもくみ取り、勝利のために全力を尽くしたい」。リーグ史上単独最多となる年間24勝にも王手。前人未到の頂へ、リーダーは最後まで体を張ってゴールを守り抜く。

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