2022年卒大学院生、9割以上が「就活に不安」 アカリクが調査

大学院生・研究者のキャリア支援を行っている株式会社アカリクは、2022年3月に大学院修了見込みの大学院生の就職活動の実態把握を目的として、アカリクへ会員登録している2022年卒の大学院生(修士・博士)を対象にアンケート調査を実施した。有効回答数96名(「修士在学中」56.3%、「博士在学中」43.7%)。

調査によると、「学部生や修士の頃など、過去にも就職活動の経験はあるか」の問いに、75.0%が「今回がはじめて」と回答。就職活動で行っていることは、「友人や先輩・後輩からの情報収集」が71.9で最多、次いで「インターンシップの情報収集」「業界・業種研究」が66.7%。また、「現時点で企業から内定をもっているか」の問いに「もっている」と回答した大学院生はわずか1%だった。

「2022年卒での就職活動について不安はあるか」については、「とてもある」が55.2%、「ある」が38.5%と、9割以上の大学院生が就職活動に不安を抱えていることが判明。不安を感じることは、「新型コロナウイルスの影響による採用枠の減少」「自分のスキル、実績、経験の不足」が68.9%で最多に。また、今知りたいこととして「自身の経験・能力がどのように活かせるか」が20.5%と最多だったことから、自身の経験や能力に不安を抱える大学院生が多いことが見受けられる。

自由回答で、その他の悩みについて聞くと、コロナ禍ならではの「オンラインでのコミュニケーションが取りづらい」といった不安のほか、「就活が長期化すると、修士論文の執筆にも影響が出るのではないかと不安。また文系修士は内定が出にくいとよく聞くため、どのように就活を進めれば、就活において満足のいく結果が得られるのか気になっている」「博士課程修了予定者を積極採用してくれる企業の少なさに不安を感じている」「インターンシップから採用に直結する企業などは、研究に忙しい博士にとってはインターンに参加できないため不利になる。院生の就活は不利だと思うことがつくづく多い」など、大学院生だからこその不安も聞かれた。また、「周りに同じ境遇の人がいないので困った時に頼る人がいない」という不安は、コロナ禍で研究室に行く機会が減少していることが影響しているのではないかと分析している。

アカリクでは、不利だと考えている人が多い大学院生の就活に対し、「研究を通して高度な論理的思考力などを身につけている大学院生は企業としても獲得したい人材。実は大学院生との接点を持ってみたいという企業も多く存在するため、大学院生側からも積極的なアプローチをすることが双方のマッチング率を高めるカギとなる」とアドバイスしている。

参考:【PR TIMES】2022年卒大学院生の9割以上が就職活動に不安!「新型コロナの影響による採用枠の減少」を心配する声は68.9%

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