福井鉄道、コロナ影響で乗客3割減

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福井鉄道福武線の2020年度上期実績と19年度比

 福井県の福井鉄道は11月19日、2020年度上半期(4~9月)の福武線の乗客数が前年同期より約33万人減り、71万700人だったと発表した。新型コロナウイルスの影響による休校で学生の通学定期利用が減ったのに加え、外出自粛で定期外の利用客も減少したのが要因。前年同期比31.6%のマイナスとなった。

⇒えちぜん鉄道も乗客大幅減

 越前市の福鉄本社で開かれた20年度第2回福武線再建スキーム管理部会で報告された。定期外は22万313人減の25万3550人、通学定期は11万0194人減の25万7284人、通勤定期は2568人増の19万9866人だった。

 定期外と通学定期は4~9月全てで減少、通勤定期は4月のみ減った。特に緊急事態宣言が発令された春先は落ち込みが顕著で、4月の定期外利用者は前年同月比72.5%減の2万2842人、5月の通学定期利用は75.6%減の1万6352人となった。

 通勤定期利用が増えた要因として、パークアンドライド駐車場の整備が進んだことや、えちぜん鉄道との相互乗り入れの利便性の向上などを挙げている。

 管理部会後に会見した村田治夫社長は「営業収入は前年同期比約6千万円のマイナス。厳しい状況だが公共交通として学生や医療従事者の移動手段の確保が必要」と述べた。20年度通期では195万人の利用目標を掲げているが、新型コロナの感染が拡大している状況を踏まえ「達成は難しい」との見通しを示した。

 国や県、沿線3市は例年、設備更新費や維持修繕費を補助している。今年はそれらに加え、新型コロナ禍での運行経費支援費として1億円、利用者回復に向けた整備費として4900万円を補助した。同社はこれらを活用して運行を継続し、キャッシュレス決済の導入や駅の多言語表記化などを進める。

 電車のラッピング広告やグッズ販売などで収入拡大を図ることや、20年度中に西鯖江駅のパークアンドライド駐車場を新設することなども報告された。管理部会は県と沿線3市の関係者らで構成。非公開で行われた。