王者・ドジャースのGM補佐がフィリーズの新GM候補に浮上

5シーズンにわたってゼネラルマネージャー(GM)を務めたマット・クレンタックが事実上の解任となったフィリーズは、クレンタックに代わる新たなGM探しを進めている。メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシが関係者から得た情報によると、ドジャースのGM補佐を務めるジェフ・キングストンが候補の1人に浮上しているようだ。キングストンは今オフ、エンゼルスのGM候補にも名前が挙がっていた(エンゼルスGMにはペリー・ミナシアンが就任)。

モロシはキングストンがフィラデルフィアから130マイルほどの距離にあるペンシルベニア州カーライルのディッキンソン大の卒業生であることに言及。「キングストンはペンシルベニア州につながりがある」と伝えている(フィラデルフィアはペンシルベニア州の最大都市)。

キングストンは2018年12月からドジャースでGM補佐を務めている。2016年から2018年までの3年間、マリナーズでもGM補佐を務め、ジェリー・ディポートがGMに就任するまでのあいだ、暫定GMを務めた経験もある。地区8連覇、今季は1988年以来32年ぶりのワールドシリーズ制覇と黄金期を謳歌しているドジャースのフロントオフィスのメンバーをチームに加えたいという狙いがフィリーズにはあるのだろう。

クレンタックが辞任(事実上の解任)したフィリーズは現在、クレンタックの右腕的な存在だったネッド・ライスが暫定GMを務めている。アンディ・マクフェイル球団社長はフロントオフィスの新たなリーダーの決定が長期化する見通しを明らかにしており、年内に決着しない可能性もある。また、マクフェイル自身は2021年シーズン終了後に退任する意向を示している。

フィリーズはここ数年、クレンタックの下でブライス・ハーパー、J・T・リアルミュート、ザック・ウィーラーなど積極的な補強を展開してきたものの、クレンタック政権では2019年の勝率.500が最高成績。ポストシーズンには1度も進めなかった。今オフ中に決定するであろう新GMには、チームを2011年以来のポストシーズン進出へ導くことが求められる。

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