メッツの正遊撃手・ロサリオ ユーティリティ転向の可能性も

「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマンによると、メッツは正遊撃手のアメッド・ロサリオを複数ポジションを守るユーティリティ・プレーヤーとして起用することを検討しているようだ。球団関係者の話としてシャーマンが伝えた。メジャー昇格後の4シーズン、ロサリオが遊撃以外のポジションを守ったのは1試合だけ(2019年に左翼で3イニング)。マイナーでは三塁手として2014年に1試合、2017年に6試合だけスタメン出場の経験がある。

ロサリオはメジャー3年目の2019年にシーズン最後の372打席で打率.322、7本塁打、OPS.806の好成績をマーク。ようやくメジャーに適応し、長期にわたる正遊撃手の座を手中に収めたかに思われたが、今季は46試合に出場して打率.252、4本塁打、OPS.643と以前の姿に逆戻りした。守備面でもメジャーデビュー以来4年連続で守備防御点がマイナスの数値を記録するなど精彩を欠いており、有望株のアンドレス・ギメネスが今季メジャーデビューを果たしたため、メッツはロサリオから正遊撃手の座を剥奪することも視野に入れているようだ。

ロサリオのポジション変更が議論されるのは今回が初めてではなく、2019年6月には中堅手へのコンバート案が浮上していた。ロサリオの代理人を務めるウリセス・カブレラは「ロサリオはメッツの正遊撃手であると考えているし、彼はそのつもりで来季への準備を進めている」とコメント。しかし、ロサリオが他のポジションを守れるようになれば、メッツはギメネスを正遊撃手として起用することができ、また、ロサリオ自身の価値も上昇する可能性がある。

噂されるフランシスコ・リンドーア(インディアンス)の獲得については、シャーマンは「メッツには遊撃手が十分にいる」と指摘。ロサリオ、ギメネスに続いて19歳の有望株ロニー・マウリシオも控えていることを説明した。よって、メッツがリンドーアの獲得に動くとすれば、ロサリオ、ギメネス、マウリシオの実力や可能性に満足していない場合に限られるだろう。リンドーアは1年後にフリーエージェントとなるため、リンドーアの獲得に動くのは2021年シーズンで現有戦力の実力と可能性を見極めてからでも遅くないのかもしれない。

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