Moto3:小椋藍、王座逃すもランキング3位でシーズンを締め括る/第15戦ポルトガルGP

 11月22日、2020年MotoGP第15戦ポルトガルGP Moto3クラスの決勝レースがアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われ、日本人ライダーの小椋藍(Honda Team Asia)が8位に入り、ランキング3位でシーズンを終えた。

 2018年第4戦スペインGPの際にワイルドカードでロードレース世界選手権のデビューを果たした小椋。2019年からはホンダ・チーム・アジアからMoto3クラスにフル参戦しており、第14戦アラゴンGPで2位に入り初表彰台を獲得した。

 今季も同チームからMoto3クラスに出場しており、開幕戦カタールGPで3位表彰台を獲得。シーズンが再開された第2戦スペインGPでは2位フィニッシュを果たし連続で表彰台を獲得した。

 その後も好調を維持しており、第4戦チェコGPで3位、第6戦スティリアGPで3位、第7戦サンマリノGPは2位、第8戦エミリア・ロマーニャGPで3位、第13戦ヨーロッパGPで3位と優勝はないものの7度の表彰台を獲得している。

2020年MotoGP第1戦カタールGP Moto3クラス:小椋藍(Honda Team Asia)が3位表彰台

 そんな小椋は最終決戦となる今大会の第15戦ポルトガルGPでは、トップで170ポイントのアルベルト・アレナス(Gaviota Aspar Team Moto3)から8ポイント差の2位、3位で159ポイントのトニー・アルボリーノ(Rivacold Snipers Team)から3ポイント有利な条件で、チャンピオンをかけて2列目5番手から決勝レースをスタートした。

 小椋は好スタートを決めるとポジションを上げて3番手、同列6番手グリッドからスタートしたアレナスは4番手でオープニングラップを終える。

 2周目には小椋は1コーナーで2番手にポジションを上げるがアレナスも3番手に浮上。翌周にはアレナスが小椋をパスしてチャンピオンの可能性を広げる。

 その後はアレナスが2番手、小椋は4番手となるが、ふたりは同じ集団でいつでもポジションを上げることができる位置をとり走行する。しかし、小椋は8番手にポジションを落としてしまい、この集団の最後尾につける。

 レースが折り返しに入る場面ではアレナスが3番手、小椋が依然として8番手を走る。13周目には後方の集団がアレナスと小椋の集団に追いつき、小椋はさらにポジションを奪われる。アレナスもポジションを落とし8番手、そして7番手には27番手でスタートしたアルボリーノがポジションを大きく上げてきた。

 残り4周には小椋はアレナスをかわすが、またもポジションが大きく変わり小椋は12番手付近に。ラストラップはアルボリーノが5番手、アレナスが8番手、小椋が9番手でホームストレートを駆け抜ける。

2020年のMoto3チャンピオン、アルベルト・アレナス(Gaviota Aspar Team Moto3)
2020年のMoto3チャンピオン、アルベルト・アレナス(Gaviota Aspar Team Moto3)

 ラストラップ、アルボリーノが5位、小椋は8位、アレナスが12位でフィニッシュ。アレナスが4ポイント追加して174ポイントでチャンピオン、優勝経験のあるアルボリーノが11ポイント追加して170ポイントでランキング2位、小椋は8ポイント稼ぎ170ポイントとポイントは並んだがランキング3位で2020年シーズンを終えた。

 また、小椋は11月17日にイデミツ・ホンダ・チーム・アジアと2021年の契約に合意しており、来季はMoto2クラスにステップアップすることが決まっている。

Moto2:ソムキャット・チャントラ、青山博一監督、小椋藍/イデミツ・ホンダ・チーム・アジア

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