山西省大同市、「石炭の都」から「水素の都」へ 産業転換加速

©新華社

山西省大同市、「石炭の都」から「水素の都」へ 産業転換加速

 山西省大同市内にある新研水素エネルギー科技有限公司の水素ステーション。(2019年12月24日撮影、大同=新華社配信/柴婷)

 【新華社太原11月23日】高品質の発電用石炭(一般炭)でかつて名声を誇った中国山西省大同市が、水素エネルギーへの産業転換を進めている。水素エネルギー産業で先発優位性を確立し、「石炭の都」から「水素の都」へと変身することが、同市に新たなチャンスを与えている。

 大同市の武宏文(ぶ・こうぶん)市長によると、同市の原炭生産量は依然として年間1億トンの高水準を維持しているが、品質は低く、競争力も弱まっている。その一方で同市には、中国水素エネルギー産業の多くの優位性ある企業が集積。新エネルギー産業の生産額は前年同期比で23.6%に達している。

 深圳市雄韜電源科技は28億元(1元=約16円)近くを大同市に投下、敷地面積約20ヘクタールの水素エネルギー産業パークを建設している。同社の周強(しゅう・きょう)総経理助理は同パークについて、同社の中国北部での最大の産業拠点となり、完工後は少なくとも毎年5万台以上の水素燃料電池エンジンの年産を予定していると紹介した。

 同市は水素エネルギー産業の発展を後押しするため、院士(アカデミー会員)22人を含む諮問委員会を設立、「大同市水素エネルギー産業発展計画(2020~30年)」を発表した。

 データによると、同市は石炭の確認埋蔵量が312億トンに達し、石炭による水素生産を低コストで行える優位性を備えている。市発展改革委員会の責任者によると、同市は年産11万トンの石炭による水素生産プロジェクトを策定中で、1立方メートル当たりの生産コストは約0.8元にとどまり、天然ガスや電気分解による水素生産よりもコストが低い。

 また同市は水素燃料電池車(FCV)の応用を積極的に推進、FCVの路線バス50台と物流車両22台を投入し、1日当たりの生産量が1千キロに達する山西省初の水素生産・供給ステーションの設立を完了した。

 武市長は、同市の発展モデルの転換に水素エネルギー産業は得がたいチャンスをもたらしているとし、水素生産や水素貯蔵、水素燃料電池、完成車製造を含む産業チェーンの構築に努めるとの考えを示した。