夫婦の家事に格差

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 お父さんは働いていた頃、〈家庭を顧みない昭和のオヤジ〉だったが、定年退職の後は〈率先して庭仕事、食事の用意などを行っている〉という。〈仲むつまじい姿がとてもうらやましいです〉▲9月、長崎新聞は金婚のご夫婦を表彰し、お子さんやお孫さんが応募の際に添えたメッセージも紙面でご紹介した。息子さんが両親をうらやむ文はその一つで、夫婦円満のこつが記されている▲その心は思いやりと助け合いに違いないが、時に思いやりの“空振り”もある。先日、テレビのワイドショーで、女性コメンテーターが苦笑いを浮かべて話していた。皿洗いか何か、夜中に家事をしていると、夫が優しく語り掛けたという。「いいよ、あしたやれば」▲もう遅いから、君があしたやればいいよ…。これを優しさと言うのかどうか。思いはやや行き違っている▲きのう22日は「いい夫婦の日」だった。これにちなんでシチズン時計が実施したアンケートによると、休日に家事をする時間は妻が夫の2倍、平均2時間12分で、格差はなおも大きい▲休日に家事を全くしない夫は1割ほどで以前の調査よりも減ったが、妻の「休日も長時間労働」は変わらない。思いやっているつもり、助け合っているつもりでも、本当は…。とりわけ夫には振り返る時間が要るのだろう。(徹)