携帯料金値下げへ…本当に安くなるの? 乗り換えも簡単に!?「アクション・プラン」でどう変わる?

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声優としても活躍中の鈴村健一(月~木曜)と俳優の山崎樹範(金曜)、フリーアナウンサーのハードキャッスル エリザベスがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「ONE MORNING」。10月28日(水)放送のコーナー「携帯料金の値下げに向けた、総務省の『アクション・プラン』」。元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也(うさみ・のりや)さんに話を伺いました。

※写真はイメージです

◆携帯料金の値下げに向けた「アクション・プラン」を発表
総務省は10月28日(木)、携帯電話料金の値下げに向けた新たな行動計画「アクション・プラン」を発表しました。プランでは“3つの柱”を掲げています。

第1の柱「分かりやすく、納得感のある料金・サービスの実現」
第2の柱「事業者間の公正な競争の促進」
第3の柱「事業者間の乗換えの円滑化」

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◆「アクション・プラン」の“3本柱”とは?
鈴村:まず1つ目の柱「分かりやすく、納得感のある料金・サービスの実現」について。どのような具体策が示されたのでしょうか?

宇佐美:私が見るには、1つ目の柱の軸は、大きくわけて2つあります。1つは、“安いところで端末を買って、安い通信会社を使う行動を推奨すること”です。

以前は、契約から2年以内に携帯会社を乗り換えると違約金が発生する「2年縛り」と呼ばれる契約がありました。それは、だいぶ規制されてきたのですが、こういうものを“徹底してやりましょう”“もっと通信会社を乗り換えやすくしましょう”と。あとは、中古の端末取引を活性化させて“もっと安く携帯を買えるようにしましょう”という話ですね。

もう1つは、“適切なルールの周知・徹底”です。例えば、「端末料金実質ゼロ円」のような誤解を招く表示や、ルールを分かりやすく説明するポータルサイトを総務省が作る政策を立てています。

鈴村:本当に分かりづらいですよね……。2つ目の柱「事業者間の公正な競争の促進」の具体策は?

宇佐美:これは格安携帯会社をイメージした政策です。大きく3つあります。

1つ目は「格安携帯会社が、大手キャリアの回線をより安く使えるようにすること」。格安携帯会社は、自社でネットワークを持っておらず、大手キャリアから借りています。その借りる料金を、より安くできないかという検討です。

2つ目は「新しく参入してきたキャリア、これから新しく参入するところを応援する政策」です。電波利用を見直して、周波数の空きを見つけて、新しいキャリアに割り当てて、競争を活性化しようというものです。周波数は、“携帯の音を送る道”のようなもの。その空きが見つかると、もっといろんな会社が参入できるということです。

3つ目は「5G」に関する政策です。5Gは大変な設備投資がかかります。5G利用料をできる限り安くするために、“複数の事業者でインフラを一緒に使うといいことがありますよ”という政策を進めることですね。

鈴村:ちゃんと計画的に5Gのインフラ整備をしようということですね。大手キャリアの回線を借りる料金は、やはり高いのですか?

宇佐美:高いか安いかと言ったら、何とも言えませんが……揉めごとの1つにはなっています。総務省が、そのケンカを仲裁するような制度があるのですが、その制度が使われたりするぐらいなので、“なるべく安くするためには、どうすればいいか?”ということを、総務省は頭に入れているということです。

鈴村:なるほど。そして、3つ目の柱「事業者間の乗換えの円滑化」。こちらはいかがですか?

宇佐美:例えば、携帯電話番号に加えてキャリアメールアドレスも、会社を変えても利用できるようにしたり、新しい形のSIMカード「eSIM(イーシム)」(スマートフォンに内蔵された本体一体型のSIM)の普及が検討されています。

鈴村:“SIMがある意味なんてないんじゃないか?”とずっと思っていましたけど、やはりそういう流れになっていくんですね。

宇佐美:技術的には、SIMカードがなくても動くようにはなっています。だからといって、それで安くなるかと言ったら、それはまた別問題ですけどね。

鈴村:ただ、乗り換えができるということは、各社が“頑張ろう!”となったり、“料金ではないところでサービスをしよう!”と、いろいろ考えるかもしれないですね。

宇佐美:そうですね。

鈴村:ちなみにこの「アクション・プラン」は、携帯料金値下げにつながると思いますか?

宇佐美:やはり一番大きいのが、先ほどお話しした「格安携帯会社に対するキャリアの回線利用料金の引き下げ」です。これは確実なコストの引き下げなので、携帯使用料金の引き下げにつながると思います。

鈴村:値下げの実現に必要だと思うことは?

宇佐美:4Gと5Gの使い分けですね。例えば“4Gは安く使いましょう”、“5Gは高付加価値なので高くてもしょうがないよね”というような感じで使い分けが進むと分かりやすくなると思います。

鈴村:なるほど。値下げに関しては、そういう使い分けをして差をつけていくということですね。

宇佐美:そうですね。

鈴村:この動き、宇佐美さん的には“値段がそこまで下がらないのでは?”という見立てもあるということでした。ただ、大手キャリアが急に値下げ要請されるという理不尽な感じもあるなと考えてしまいます。値下げをするということは、何かを失うということでもある。企業に対して何かを押し付けている感覚が出てくる気がしています

ただ、我々としては値段が下がるのはうれしいので、上手くバランスを取りながら、各企業も努力しながら……というところを目指していただければ、消費者としてはうれしいという話だと思います。

番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:鈴村健一(月~木曜)、山崎樹範(金曜)、ハードキャッスル エリザベス
番組Webサイトhttps://www.tfm.co.jp/one/