焼きチーズケーキ風ロシアのおやつ「スィルニキ」の作り方《朝食や軽食に》

ゆっくり目覚めた休日の朝や、少し小腹がすいた時に、「スィルニキ」はいかがですか?
チーズのパンケーキ、もしくはベイクドチーズケーキとも説明されるスィルニキは、中東欧で食べられている伝統的なお菓子です。

伝統的とは言っても肩肘を張った高級なものではなく、むしろ家庭で広く作られている素朴なお菓子。作り方もとっても簡単なので、ぜひ試してみてください。

「スィルニキ」のレシピ

材料(5個分)

カッテージチーズ 200g
卵黄 1個
薄力粉 大さじ1と1/2
塩 ひとつまみ
サラダ油 大さじ1
※今回は、これに加えて荒く刻んだミックスナッツを乗せました。

作り方

1.カッテージチーズの水分が多いようなら、クッキングペーパーやコーヒーフィルターを使ってしっかりと水気を切る

2.ボウルにカッテージチーズ、卵黄、塩を入れ、よく混ぜ合わせる

3.薄力粉を加えてなめらかになるまで混ぜる

4.生地を5等分して丸め、平たくつぶして円盤状にする。打ち粉(分量外)をふっておく

5.フライパンにサラダ油をひいて熱する。生地をすべて入れて弱火に落とす

6.フタをして片面を7~8分焼き、裏返して5分焼く。両面がきつね色になればOK

7.火を止め、粗熱がとれたらお皿にうつす。お好みでトッピングを乗せて完成

お気に入りのアレンジやトッピングを探そう

上で紹介したレシピはとてもシンプルで、砂糖すら入っておらず、とても素朴な味わいです。食べる時にお好みで甘みや香りを足しましょう。

@mai5hankitchen

オススメのトッピング

・粉糖
・ジャム
・バター
・はちみつ
・レモン汁
・サワークリーム
・ホイップクリーム

ところで、なぜ、生地に砂糖を入れないのでしょうか?
実を言うと入れてもかまわないのですが、生地に砂糖を入れると焼く時の難易度が少々あがります。
ほとんどがカッテージチーズでできているスィルニキは、焼くととろけて形が崩れがち。砂糖は生地を水っぽくする原因になるため、上のレシピでは砂糖を省略しているのです。

しかし、できそうなら生地に直接砂糖を加えてもOKです。上記のレシピに対して、砂糖大さじ2を目安にしてください。その場合、焼く直前に混ぜ合わせるようにすると、形が崩れにくくなります。

生地に乗せるとよいもの

・荒く刻んだナッツ
・レーズン
・ドライフルーツ
・バニラエッセンス
・サワークリーム

そのほか、薄力粉を米粉に置き換えてもかまいません。

ロシアの伝統菓子スィルニキの豆知識

スィルニキはロシアのほか、ポーランドやウクライナなどの周辺諸国でも食べられています。
「スィル」は白チーズのこと。本場ロシアでは「トヴォログ」というチーズの一種を使います。カッテージチーズの仲間ですが、トヴォログは日本で市販されているカッテージチーズよりも水分がかなり少なめで、見た目もぽろぽろしており、崩したお豆腐のような食感。だからこそ、レシピでも水切りの工程が必要になってくるのです。

トヴォログは、ロシアではとても身近なチーズで、料理にもお菓子にも幅広く使われています。

カッテージチーズの作り方

レシピに登場するカッテージチーズは、おうちで自作することもできます。

材料(出来上がり200g)

レモン汁 1個分
塩 小さじ1/3

作り方

1.牛乳を鍋に入れ、80度くらいまで熱する。沸騰させないように注意

2.火を止め、レモン汁と塩を入れてひと混ぜし、分離が始まるのを待つ

3.カード(固形成分)とホエイ(乳清/水分)に分離したら、クッキングペーパーをしいたザルで濾し、30分ほどかけて水気を切る。

自作すると、水気をしぼる工程で固さを自分好みに調整できるのが嬉しいポイント。
フレッシュなカッテージチーズは、パンやクラッカーに塗ってもおいしいので、時間があればぜひやってみてください。
残ったホエイは、牛乳の栄養がたっぷり含まれているので、そのまま飲んでもかまいません。スープやホットケーキを作る時、水のかわりに使うのもオススメです。

スィルニキは意外と低糖質

少しは糖質が含まれていますが、カッテージチーズは比較的低糖質の食材です。
一方でカロリーの高さはそれなり。ですが、チーズの種類の中で比べるとかなりカロリーの低いチーズと言えます。
ダイエットを心がけているけれど、どうしてもチーズやチーズケーキが食べたい時に、スィルニキはちょうどよいお菓子かもしれません。

まとめ

ロシアで愛されているお菓子、スィルニキをご紹介しました。
カッテージチーズの水を切る時間を抜きにすれば、それほど時間をかけずに作ることができます。
休みの日の朝食やティータイムに、ぜひ作ってみてくださいね。

© 株式会社大新社