日本海食堂愛を冊子に 富山の藤井さん マニアならではの視点

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完成した「日本海食堂大百科」を眺めながら思い出を振り返る藤井さん

 富山市のフリーライター、ピストン藤井さん(41)が、今年5月に55年の歴史に幕を閉じたドライブイン「日本海食堂」(富山市水橋堅田)を紹介する冊子「日本海食堂大百科」を刊行した。昭和レトロな面影で多くのファンに愛され、自身も足しげく通った食堂への思いを、写真と文章で余すことなく伝える。藤井さんは「にぎやかで楽しげな雰囲気が記録として残れば」と語る。 (岸弦太)

 藤井さんが日本海食堂を初めて訪れたのは10年ほど前。友人から「怪しい店があるから行こう」と誘われたのがきっかけだった。

 店内には昭和のおもちゃやポスターなどが所狭しと並び、レトロな雰囲気に魅了された。店主の種口茂さんの陽気な人柄と相まって、通い続けるようになった。しかし、建物の老朽化や新型コロナウイルスの影響で食堂は5月末に閉店した。

 思い出が詰まった食堂の記憶を伝えようと、冊子の刊行を決意。資料を集め、常連客にも取材し、10月に自費出版した。

 冊子には食堂の創業から閉店までを振り返るコーナーや、独自に選んだ食堂の人気メニューランキング、展示されていたポスターなどを掲載。さまざまな角度からその魅力を紹介し“日本海食堂マニア”ならではの視点が光る一冊となっている。藤井さんは「閉店は残念だが店に行った気分を味わえる冊子が出来上がった」と満足げに話した。

 A4判40ページ、1200円(税別)。「古本ブックエンド」(富山市総曲輪)、「ひらすま書房」(射水市戸破)で販売しているほか、インターネットでも購入できる。