Alaka’i Technologies、NASAと「空飛ぶクルマ」機体パートナー選出へ。唯一の水素燃料電池搭載

NASAは、Alaka’i Technologies(以下:Alaka’i)がNASAのAdvanced Air Mobility National Campaign(先進的エアモビリティナショナルキャンペーン)に機体パートナーとなったことを発表した。

今回NASAのAAMキャンペーンに今回新たに加わった2社は、Alaka’i TechnologiesとWiskになる。Wiskは、2人乗り自律飛行型eVTOL「Cora」の開発会社だ。元は、Kitty Hawkで開発断念後に昨年ボーイング社との合弁会社「Wisk」を設立したことは記憶に新しい。

特筆すべきなのは、Alaka'iが開発している「Skai」が水素燃料電池を搭載していることだ。そのAlaka'iメンバーには、NASAや大手軍事機器メーカーのRaytheon Technologies、AirBus、Boring、そして米国防総省の出身者たちだ。Alaka’iはBMW傘下のDesignworksと提携し、6基の回転翼をもつSkaiを開発中だ。Skaiは、1回の燃料補給で最大4時間にわたり飛行可能で、航続距離は約645kmに及ぶ。燃料補給は水素ステーションで10分以内に補給できるという。

Alaka’iとWiskは今年初めにNASAと情報交換協定を締結し、2022年から始まるNC-1(ナショナルキャンペーン)に向けて準備を進め、都市型エアモビリティ(UAM)の運用安全シナリオを評価することを目的としている。

NASAとWiskとのパートナーシップは、自律型航空機システムの安全な統合に焦点を当てているが、Alaka’iのパートナーシップは、多くのeVTOL航空機がバッテリー電気設計とは対照的に、水素燃料電池というところだろう。

我々のAlaka’iとのパートナーシップは、NASAとAAMにおける業界の成功にとって非常に重要です。パートナーシップは、標準化、認証、そして最終的には安全でスケーラブルなUAM運用のための運用承認をサポートするデータ収集の礎となるものです。

と、AAMミッション統合マネージャーのDavis Hackenberg氏はとコメントしている。

NASAは2021年にNC-1の飛行シナリオの設計を含む開発試験にトヨタから投資を受けたJoby Aviation’sのエアタクシーを使用する予定だという。NASAによると、AAMナショナルキャンペーンのパートナーは、全国各地の国家空域システムの様々な場所で、車両やサードパーティの空域サービスプロバイダーとの飛行活動を通じて、統合された運用を実証することがミッションだとしている。

▶︎Ala

© 株式会社プロニュース