対馬の職場に関心を持って 中学生に「お仕事セミナー」

 中学生の約3割が島外に進学している対馬市の現状を踏まえ、中学生のうちから地元の職場に関心を持ってもらおうと、厳原町の市立厳原中(糸瀬英俊校長、134人)で「対馬のお仕事セミナー」(県対馬振興局主催)があった。
 対馬市教委によると、対馬では2017~19年度の過去3年の平均で、島内中学生の32.4%が島外へ進学。14~16年度より6ポイント増加している。セミナーは2回目。建設・土木、福祉、農林水産業など12事業所が参加し、全校生徒がブースを巡った。
 赤米など対馬産品を生かした洋菓子を作っている山田明代さん(42)は、福岡での就職を経てUターンした経験を踏まえ、「1回は島外に出て暮らしたからこそ対馬の特色が分かり、お菓子作りに生かせるようになった」と説明した。
 2年生の岩崎凜さん(14)は「将来は薬剤師を目指しており、自分も島外に出て勉強することになると思う。いろんな職業の人の話が聞けて参考になった」と話した。

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