東京メトロ銀座線1000系1両に車内空気循環ファン、鉄道車両に初搭載 11/26から3か月 試験を実施

東京メトロ銀座線1000系1両に、車内空気循環ファンを搭載し、空気中に浮遊するウイルス・菌・花粉を抑制する試験を11月26日から2021年2月下旬まで実施する。

車内空気循環ファン設置位置は、ドア横の荷棚上部。計6台を設置する。

今回の試験で使う車内空気循環ファンは、車内の空気を装置に吸込み、「ヘルスエアー機能」ユニットの電気を発生させた空間に空気を通すことで、通過するウイルスや菌、花粉を抑制。

ユニットを通過した空気は客室内に戻し、車内空気が循環することで車内空間の環境改善を図る。ヘルスエアー機能は、三菱電機の独自放電技術。電界・放電空間を形成し、空気中に浮遊するウイルスや菌、花粉などを抑制する機能がある。

同装置は、インフルエンザウイルスやノロウイルス代替のネコカリシウイルスへの効果を確認。東京都の新型コロナウイルス感染症の軽症者などの宿泊療養施設をはじめ、病院やホテル、介護施設、保育園、オフィスなどで利用実績がある。

東京メトロは今後、同試験で装置内部のフィルターへの影響など、鉄道車両で使用中の保守性を試験。結果を踏まえ、今後の運用について総合的に判断する構え。

同社は、ウィズコロナ・ポストコロナに選ばれる鉄道会社となるべく、3つのキーワード、「安心な空間」「パーソナライズド」「デジタル」に基づく施策に取り組んでいる。

「安心な空間」をめざし、これまで新型コロナウイルスの感染予防策として「窓開けによる車内換気」や「車両の抗ウイルス・抗菌処置」を実施している。

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