転職・退職するとき、どんな税金手続きが必要?

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転職・退職時に手続きが必要な税金とは?

転職や退職のときに、手続きが必要になる可能性がある税金は「所得税」と「住民税」です。

■所得税
退職後、同年中に次の会社で働き始めた場合は、その転職先の会社が年末調整を行ってくれます。年末調整に間に合わなかった場合や再就職が翌年以降になる場合などは、自分で確定申告します。

このとき、退職時の書類として前の会社から受け取る「源泉徴収票」が必要になりますので、紛失しないよう保管しておきましょう。

年末調整も確定申告もしなかった場合は、基本的に税金を払い過ぎた状態になってしまいます。手続きすることで、還付金を受け取れることもありますので忘れないようにしましょう。

もし、所得税額よりも源泉徴収税額のほうが少ない場合、不足している所得税を納めるよう税務署から求められ、確定申告をしないと罰金を支払うことになるかもしれません。確定申告をしなくてもバレないのでは、と思うかもしれませんが、そうではありません。しっかりと確定申告を行いましょう。

■住民税(※1)
住民税は、その年の税額分を6月から翌年5月の期間に区切って12分割して支払う仕組みになっています。通常は給与から天引きされていますが、退職時には最後の給与や退職金から残りの期間分も一括で天引きするのが基本です。

ただ、6~12月に退職した場合は一括で差し引かれる金額が大きくなり、手取りが少なくなってしまうこともあるため、一括ではなく分割での支払いを選択できます。分割を選んだ場合はお住まいの市区町村役場から「納税通知書(納付書)」が送られてきますので、それに沿って自分で納付を済ませましょう。

届いた納付書を関係ないと思ってスルーしてしまうと、納付漏れとなり督促状が届いたり延滞税がかかったりするため要注意です(※2)。退職後すぐに次の会社で働く場合は、引き続き住民税の天引きを継続してもらえる場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。

■退職金の税金に関する手続きも忘れずに
退職金を受け取った場合は、「退職所得の受給に関する申告書(※3)」の記入と提出が必要です。提出先は、それまで勤めていた会社です。これを提出することで、「退職所得控除」を受けられるようになり、退職金にかかる所得税や住民税の負担を軽減できます。

この手続きをしていなかった場合、退職金から一律約20%の税金が源泉徴収されます。自分で確定申告して納め過ぎた分を取り戻す必要が出てきますので気を付けましょう。

転職・退職時の税金以外の手続き

■年金や健康保険
退職後、間を空けずに次の転職先で勤め始める場合は、転職先が手続きしてくれます。ただ、次が決まっていない場合や自営業者や被扶養者になる場合は別途手続きが必要です。

■雇用保険
次の勤務先が決まっていない場合は、基本手当(失業手当)を受け取るために必要な手続きをします。退職した会社から受け取った離職票やマイナンバーが確認できる書類などを持ってハローワークに行きましょう(※4)。

手早く漏れなく手続きを済ませよう

転職や退職をするとなると、生活環境が変わることなどから忙しくなり、ついつい面倒な手続きを後回しにしたくなるかもしれません。しかし、公的な手続きには期限がある場合もあります。将来支払う金額やもらう金額に影響することもありますので、早めに進めておきましょう。

(※1)藤沢市「年の途中で退職した場合の市民税・県民税について」
大阪市「転勤・退職などがあった場合(給与所得者異動届出書の提出)」
(※2)文京区「納税が遅れたときは」
(※3)国税庁「退職所得の受給に関する申告(退職所得申告)」
(※4)ハローワーク インターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」

執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表

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