V長崎 終了間際 FKで失点

【写真説明】 【V長崎―松本】後半7分、V長崎の玉田(左)がゴールを狙う=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 キックオフが30分早かった2位福岡はドローで終了。昇格圏へさらに詰め寄るはずだった。その硬さが出てしまったのかもしれない。1-0の後半ロスタイムに与えたFK。V長崎はマークがおろそかになり、土壇場で同点弾を浴びた。松本と1巡目で対戦したときと同じく追いつかれる形のドロー決着に、手倉森監督は「94分までは完璧なプランで進んだのだが…」と悔しさを隠さなかった。
 直近5試合中3試合で無失点という松本の堅守に手を焼く展開。ならばと前半41分に玉田がブロックの外からミドルシュートで均衡を破ったところまではよかったが、その後はゴールに向かう積極性が乏しくなり、最後の最後にそれが響いた。
 昇格するチームはリーグの最終盤に勝負強さを発揮する。まだ足りないものは何なのか。玉田は「勝たなきゃいけない、1点を守らなくちゃいけないという気持ちが強すぎる」と無難なプレーを選択してしまうチームに活を入れ、フレイレは「ショックを受けている選手もいたが、最後に強いチームは心が強い。まずはそこを強くしないといけない」と指摘する。これから1試合の重みがどんどん増していく中、プレッシャーに打ち勝つという覚悟がチームに求められている。
 試合終了直後。がっくりとうなだれる選手と対照的に、サポーター席からは拍手が湧き起こった。「大丈夫。まだ勝負はこれから」。そう励ましているように映った。


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