キッチンリフォームは10万円前後で可能なのか? 場所ごとの工事費用相場を解説

キッチン全体をリフォームするためには、多額の予算が必要です。一方で、部分的なリフォームであれば、10万円前後で実現できる施工内容もあります。施工箇所や内容を考慮して、費用を抑えながらキッチンの印象や使い勝手を改善しましょう。ここでは、10万円前後で可能なキッチンリフォームについて紹介します。キッチンのインテリアや設備交換のタイミングが訪れたら、リフォームでの模様替えを検討しましょう。

10万円前後でキッチンのリフォームはできるのか?

10万円前後でキッチンのフルリフォームを行うことは難しいといえます。ただし、キッチンの一部分のリフォームであれば、10万円前後でも十分に施工可能です。ピンポイントのリフォームだとしても、施工内容の選び方によっては、台所の雰囲気を大きく変えたり、毎日の料理や片付けの利便性を高めたりできます。

たとえば、床の張り替えやレンジフード交換は、10万円前後で施工ができます。使用する機会の多い設備を交換したり、新たな機器を導入したりと、希望に合わせてリフォームの内容を選びましょう。

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部分別:10万円でできるキッチンのリフォーム

キッチンのリフォームのなかには、10万円前後でできる内容も数多く存在します。気になる部分を施工するだけでも、キッチンの使い勝手が良くなれば、十分な費用対効果が得られるかもしれません。ここでは、10万円前後でできるリフォームの一例を紹介します。

キッチンの水栓交換

キッチンの水栓は、築年数が古くなるにつれて故障や劣化が起こりやすい部分です。一般的に蛇口の耐用年数は10~15年が目安といわれますが、場合によっては寿命に達する前に水漏れや詰まりなどのトラブルが発生するケースもあります。長年にわたり使用しているなら、修理をするほかに新しい蛇口へ交換するリフォームも検討しましょう。

キッチンで使われる蛇口には、設置箇所により「壁付きタイプ」と「台付きタイプ」の種類があります。さらにはひとつのレバーで操作する「シングルレバー」と、ふたつのハンドルで操作する「2ハンドル」という種類があります。近年では、浄水器・水はね防止、センサーといった機能を搭載した便利な蛇口も登場しているため、検討してみましょう。

ビルトインコンロの交換

ビルトインコンロは、一般的に8~10年が交換の目安といわれます。耐用年数を超えている場合や、スムーズに点火できないといった明らかな不具合や劣化が見られる場合は、速やかに交換を検討しましょう。ガスコンロの交換は、資格保有者である専門業者へ依頼する必要があります。DIYでの交換作業は非常に危険であるため避けてください。

コンロのタイプによっては10万~20万円で施工できる可能性があります。費用を抑えやすく、かつ幅広い調理方法ができるのはガスコンロです。IHヒーターは火災のリスクが低く、掃除がしやすい一方で、費用が高くなる傾向にあります。また、グリルやセンサー機能付きの高性能なコンロなら、さらに費用が高くなります。

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レンジフードの交換

キッチンの排気に欠かせないレンジフードは、使用頻度が高く、汚れが付着しやすい部分です。定期的な掃除を行っても、少しずつ劣化が進んでいます。長年にわたり汚れが蓄積すると、故障しやすいため注意しましょう。一般的に交換の目安は8~10年といわれていますが、異音がしたり不具合が見られたりする場合には、早めの交換を検討しましょう。

レンジフードには、「スリム型」と「ブーツ型」という形状の違いがあり、さらには筒状の「シロッコファン」と、ブレードの付いた「プロペラファン」という種類があります。また、なかにはコンロと連動するタイプの便利なレンジフードも発売されているため、キッチンの全体的なリフォームを検討するなら、選択肢に入れてみましょう。

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食洗機を設置する

食洗機(食器洗い乾燥機)は、家事の時短につながる利便性の高い家電です。食洗機には、キッチンのスペースに置くだけの「据え置きタイプ」と、シンク下に設置する「ビルトインタイプ」があります。ここでは、なかでもリフォームで人気の高いビルトインタイプについて紹介します。取り付け工事の施工費用は、9万~25万円が目安です。

ビルトインタイプの食洗機は、既存のキッチンに埋め込んで設置するため、キッチンのスペースに余裕がなくても設置できます。据え置きタイプよりも施工費用が高くなるものの、一度に洗える容量が多く、かつ洗浄時の音が静かなのがメリットです。ただし、自動開閉や消臭といった高機能な食洗機を選ぶと、費用がかさみやすくなります。

収納スペースを拡張する

料理に使う食材や調味料のほか、調理器具や食器など数多くの物を収納する必要があるキッチン。日々の家事では、収納スペース不足を実感する機会が多い場所です。収納スペースが足りないと、調理スペースに置く物が増えてしまい、作業の妨げになることも。

10万円前後のリフォームで実現できるのは、床下収納の増設です。キッチンの床に十分なスペースがあり、かつ建物の構造などの条件が合えば、収納を拡張できる可能性があります。また、キッチンの上部に余裕があれば、吊戸棚を設置するのもひとつの手です。いずれの収納も、限られたスペースを有効活用して収納を拡張できます。

キッチン床の張り替え

水や油をよく使うキッチンは、床が劣化しやすい場所です。床は空間のなかでも広い面積を占めるため、たった一部分をリフォームするだけでも、部屋全体の雰囲気が変わります。施工費用の目安は、4畳の「クッションフロア」で3万~8万円、「フロアタイル」で4万~9万円、「フローリング」で5万~14万円です。

もっともリーズナブルで、リフォームでも人気のあるクッションフロアは、おしゃれなデザインが豊富なのが特徴です。水や汚れに強い素材でできているため、キッチンの床にも適しています。フローリングと比べて見た目の高級感は劣るものの、木材や大理石を模したデザインもあり、キッチンの模様替えをしたい方にもおすすめです。

キッチンの扉面材を交換する

床のリフォームと同様に、既存のキッチンの雰囲気を一新したい場合には、扉面材の交換を検討してみましょう。リフォームでは、キッチンの収納スペースの扉の表面に採用されている素材を、好みに応じて交換できます。意外と汚れや劣化が目立ちやすく、キッチンでも多くの面積を占める部分であるため、リフォームを検討してみましょう。

扉面材の素材には、さまざまな種類があります。リーズナブルでお手入れがしやすい「化粧シート」のほか、「メラミン化粧板」「ステンレス」「木材(合板や無垢材)」なども人気です。扉面材の素材やデザインに合わせて、部屋のインテリアスタイルを模様替えする方法もあります。限られた予算のなかで、おしゃれなキッチンを作りましょう。

キッチンのリフォームを安く抑えるコツ

キッチンのリフォーム費用をできるだけ安く抑えるには、どんな点に気をつけるべきでしょうか。ここでは、可能な限り施工費用を抑えるために知っておきたいコツを紹介します。

キッチンの本体価格を安く抑える

キッチンのリフォーム費用を抑える基本は、まずキッチン自体の本体価格をできるだけ安く抑えることです。いつもの家事で使う最低限の機能のみを搭載した、シンプルな設備を導入したほうが、よりリーズナブルに施工しやすくなります。劣化した設備を交換するなら、あえて高機能な設備を避けてコストカットするのもひとつの方法です。

一度に工事したほうが効率も良く、費用を抑えられる可能性も

キッチンで複数の部分をリフォームするなら、一度にまとめて工事をしたほうが効率的かつ費用を抑えられる可能性があります。複数箇所を同時にリフォームすると、まとまった出費となりますが、工事費用は安くなります。結果として全体の費用が安くなるケースも少なくありません。別々に工事をするよりも、一度に工事を済ませましょう。

複数社に見積もり依頼をして比較検討する

リフォームの工事費用は施工会社により異なります。依頼する施工会社を選ぶときは、必ず複数社に相見積もりを取り、比較検討したうえで判断しましょう。相見積もりを取れば、対応の良さや、安い価格を提示するなど自分に合った業者を見つけやすくなります。見積もりは無料で利用できるため、ぜひ活用しましょう。

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築20年を目安にリフォームを検討するのがおすすめ

キッチンをリフォームするタイミングは、使用頻度や使い方にもよりますが、一般的には築20年を目安といわれます。20年が経過すると、既存の設備の劣化や故障が起こりやすく、また、市販の設備の性能が向上して使い勝手に大きな差が出やすくなります。同じ価格の設備でも、当時より便利な機能が搭載されている可能性があり、リフォームの費用対効果が高いと考えられるため、ぜひ交換や新設を検討してみましょう。

キッチンリフォームを業者に依頼する際の注意点

キッチンリフォームを業者に依頼するときに注意したいポイントを紹介します。工務店やハウスメーカーなど業者により専門が異なるため、それぞれの得意分野を知り、信頼できる業者を選びましょう。

キッチンリフォーム業者の実績を確認する

工務店やハウスメーカーなど、キッチンリフォーム業者の実績を確認したうえで依頼しましょう。業者により専門分野や得意とする施工内容が異なります。過去の実績から、理想のキッチンを実現できそうな業者を選び、予算の範囲で施工しましょう。

依頼者の意向が業者に伝わっているか

リフォームを行う施工会社との相性も重要です。自分の希望を業者側の担当者が十分に理解しているか、相見積もりを依頼する段階で各社の対応を確認しておきましょう。信頼できる担当者と協力すると、思い描いた通りの理想のキッチンを作り上げやすくなります。

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