【新型コロナ】初詣、コロナ感染どう防ぐ? 神奈川県内の神社が協議 「距離取ると列延びる」

初詣での神社の感染対策を提言する阿久津宮司(左から2人目)=横浜市磯子

 多くの人出が予想される初詣で新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、神奈川県神社庁は27日、予防策を検討する神職大会を横浜市内で開いた。「3密」を避ける工夫や神職らの感染防止策など、各神社の取り組みを共有した。

 「初詣は新年を迎える大変重要なもの。感染予防に留意し、今までに近い形での『変わらない祈り』を実施したい」。伊勢山皇大神宮(同市西区)の阿久津裕司宮司は、参拝者のマスク着用と間隔を空けることを徹底する必要性を訴えた。同神社は例年約20万人が初詣に訪れるといい、感染者や濃厚接触者を出さないためには、授与所などで働くアルバイト女性らにも年末からの外食自粛を依頼することもあるとした。

 一方、参拝者の間隔を空ける対応に頭を悩ます神職からは不安の声も上がった。寒川神社(寒川町)の利根康教宮司は「人と人との距離を最低1メートル空けると、列が延びてしまう」。例年は約40万人が訪れるといい、参拝者の待機場所を設けるため露天商の出店制限なども検討していると明かした。また、手水舎のひしゃく撤去やマスク着用を呼び掛ける看板を設置するなど、例年とは異なる対応を進めているという。

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